すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

あたま・むね・はら

2017-08-17 01:54:45 | 短歌
ナミアゲハの目玉模様は胸にある こころの場所はしらないけれど

    新しく増えた勤務先は、ときどき草と虫を見に行くエリア。

あたま・むね・はらに分けられそのままで枝を真似ればおおかたは腹

せまい胸にうまれた棘は、これは脚 野茨をゆくためだけの脚

ノイバラはまだ咲かないねキエダシャクあちこちやわらかい棘だらけ

    山科駅に降りる日が少なくなった。

もうひとりぐらい見ている人がいる気がしていつもみあげる梢

僕たちが降りない週に駅前のアオスジアゲハは羽化するだろう



(「未来」786号 2017.7月)
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