すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

十月の網

2015-02-19 11:44:50 | 短歌
葛の葉にカーブミラーは囲まれて 真下にゆけばとおくを映す

ここにいる蝶は全員いそがしい十月の真昼はとまらない

ジョロウグモ 十月の網 十字花のままで乾いてゆくものがある

こんにちは、まだ言い終えていないのに虫はさよならの軌跡をみせた

鉄棒にしがみついてもツチイナゴなみだのあとはずっときえない

ねむる冬ねむらない冬それぞれに枯野へ跳ねてゆけ直翅目


   
(「未来」756号 2015.1月)


今回モデルのツチイナゴさんとカーブミラーさん(葛&ジョロウグモ添え)の写真で、橿原市昆虫館の「昆虫・生き物写真展」に参加させていただきました。(規定に合っていればほぼみんな展示してもらえるやつです。)

昆虫館での展示はもう終わりましたが、4/23(木)~5/6(水) 橿原市観光交流センター かしはらナビプラザ2Fでも展示があるそうです。お近くのかたはのぞいてみてくださいね。上の写真は別のもの(葛&標識バージョン)です。

あと、もうすぐ出る短歌研究3月号に載る予定の連作にもツチイナゴ登場させてしまいました……(どんだけ好きやねんっていうか、上のがちょっと時間切れだったのでひきつづき詠んでしまいました。)こちらも読んでいただけるとうれしいです。


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