イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

うちにやってきた2種類のビートルズ、見かけによらずたちの悪さでは定評があるらしい憎いヤツ

2021年05月14日 05時09分10秒 | 英国の動物
ビートルズ beetles と言ってもイギリスの有名なロックバンドではなくムシの話題です。



先週、夫がみつけた緑のビートル。

テレビを見ようとソファーのひじ掛けにおいてあったメガネケースをあけたら、中にいたのだそうです!(どうやって入ったのかしら)
私に見せるために蓋を閉じて、30分ほどそのまま閉じ込めておいて私が上がってくるのを待ったようです。

なんだか日本でもよく見たある虫に似ているような....(後述)

写真を撮ったあと、庭に放しました。

話かわって、昨日ユリの葉にとまっているのを見つけたきれいな赤いビートル。



これの正体は知っています。
憎い害虫、リリー・ビートルです。

検索してみたらスカーレット・リリー・ビートル scarlet lily beetle というステキな名前がついていました。

10年以上前、庭の奥に埋葬したネコのお墓のそばに植えた白いユリの葉にこの見なれないきれいなビートルを見つけたことがあります。

子供が好きそうな、おもちゃのようにきれいな色でしたが、害虫だろうなと判断してつまんで庭ゴミと一緒に捨てた記憶があります。
(簡単につかまりました!)

その白いユリの花は一回きれいに咲いただけで、季節の終わりにしおれて翌年の春に芽を出すこともなく球根ごとかれてしまったようです。
その赤いビートルのせいだったかどうかは不明です。

それからしばらくして、新聞の園芸記事にこのビートルについて書かれているのを見かけました。
この外来種のきれいな虫はそれはそれはたちの悪い害虫なので見つけ次第すぐに駆除して淘汰しなくてはならない、というようなことが書かれていました。

あら、まあ!



その後10年ぐらいたって、昨日再び見かけたリリー・ビートル、2匹もいました!
去年植えた、季節はずれでしおれかかっていたので半額で手に入れたユリの株です。
緑の新芽がすくすく育っていたところでした。

割りばしでつついてヨーグルトの容器に落として捕獲に成功!



もう一匹は取り逃しました。
ポタッと落ちてワスレナグサの茂みの中に姿を消しました。
あとでグーグルしたら、「人が来ると自分から落ちて逃げるので必ず新聞紙を敷いておくこと、おちたら素早く飛んで逃げるのですぐに新聞紙を丸めて踏みつぶすこと」などと殺戮方法まで詳しく伝授していてくれました。

私が捕まえたのはドンくさかったのかもしれません。
飛ぶ気配もなくヨーグルトの容器の中でシーシーシーというひそやかな鳴き声をたててウロウロしていました。

潰すのは抵抗があったので台所の流しに流しました。

1990年代にカナダで初めて発見された新種の害虫で、カナダとアメリカではユリを食い散らして蔓延しているようです。
「すごい勢いで繁殖するので注意をおこたるな」とも書かれていました。

取り逃した一匹が仲間を連れて戻ってくるんじゃないかと昨日は何度も庭に出てユリの株を見に行きました。
見つけたら、今度は後れを取らないつもりです!

さて、メガネケースの中にいた緑のビートルです。
名前が分らないので「green beetle」で検索してみたら、いくつか緑色のムシの写真が出てきました。

すぐに見つけたこれは common shield bug という、ヨーロッパ中どこにでもいる害虫だということが分りました。
背中に「盾 shield」があります。
「シールド・バッグ」の項ではウィッキピーディアに日本語版がありません。

いや、たしかに日本でも見おぼえがある....と思っていたら、やっぱり!別名スティンク・バッグ stink bug (くさいムシ!)
カメムシではありませんか!(そうだと思った!)
怒らせなかったせいか、ぜんぜん臭くなかったのが幸いです。

日本語「カメムシ」で調べたら、どんぴしゃり、これの写真がでてきましたしシールド・バッグとスティンク・バッグの英語訳にたどり着きました。

日本では稲にとりついて大被害をもたらすそうですね。
うちの庭にうっかり放してしまいましたっ!


コメント (2)
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