今日は、あまり気乗りのしない行事、ハロウィーンの日です。
以前はハロウィーンの当日の日暮れ近くまでハロウィーンの飾りつけはしない不文律(?)が何となくあったものです。しかし今では、なし崩し的に何週間も前に玄関先や前庭に面した窓に骸骨やクモの巣、こうもり等を使った「怪談ディスプレイ」をするイベント好きな人たちが増えてきました。
需要にのって、9月の終わりごろからハロウィーン・パーティ用品や飾りの専用売り場がスーパーに出現、ハロウィーン関連の商品を置いていない店までも飾りつけで人目を引こうと一生懸命...
今日の本題は、ハロウィーンと無関係。
ここ2週間ほどの間に撮ったスーパーやショッピングセンターのハロウィーン便乗お祭り商法の写真を本文と関係なく載せます。
ウェストミンスター(国会)の長い野次りあい閣議と採択を経てハロウィーン・ブレクジットがとりあえず回避されました。
EUとの合意を得られず、今日10月31日に実施されるはずだったブレクジット(EU=欧州連合からのイギリス連合王国の離脱)が(また!!)先延ばしになったのです。
とりあえずブレグジット絶対反対派の私たちは、「合意のないブレグジット」が実現しなくてほっとしているところですが.....先行きは不安です。
イギリスの素晴らしい点(のひとつは)何といっても移民によって作り出された文化の多様性、なのです。
自由と民主主義、公共の利益とお互いの人権を尊重するルールを守りさえすれば、人種や信仰、信条、性別、貧富、年齢、障害の有無、出身地、セクシャル・オリエンテーション(同性愛者か異性愛者か等)などによって差別されることなく平等に扱われることを保証した社会が実際実現していたのです。
少なくとも国家を上げて実現を目指していたように見えました。
ところがここ数年、ブレクジットを採択した後のイギリスでは「移民ウザい」「イスラム教徒が怖い」「東欧からの出稼ぎが俺たちの仕事を取りやがった」と口に出して言う人が増えた、言ってもいいんじゃないかと考える人が増えたような気がします。
そういう考えの人たちはもちろんずっと以前から一定数いたはずなのですが、大っぴらに口に出す人はそれほどいなかったような気がします。
離脱に投票した人の多くは出稼ぎや移民の増大に不安を抱いていたようです。
「な~んだ、やっぱりみんな思っていたんじゃないか、移民がウザいって!」と確認しあえる風潮が生まれたのかもしれません。
社会保障と最低賃金が世界でトップクラスのイギリスに入国永住を希望する人が後を絶たないそうです。
EU離脱でいままで無制限に入国させていたEU諸国の国民を来られなくしてしまえば、人道上の責任のある紛争地などからの難民に「来るな」といってもいいんじゃないのか...?という風潮が育ってもおかしくありません。
イギリスってそんなにフトコロの狭い国だったっけ?
イギリス固有の文化や生活習慣がヨーロッパ諸国の干渉を受けることに不満を持つ人も多かったらしいのです。
例えば、メートル法になじめず、ごみの仕分けがめんどくさいお年寄りとか....
固有の文化や生活習慣へのこだわりが流動性のある、寛容な社会を作り出す妨げになるのは絶対に確かなことです!
固有の文化や生活習慣を捨てることなく異文化と共存できる強さを持っているのがイギリスだと私はずっと信じていたのです。
少子化で、労働者不足の日本でも移民受け入れの必要性が叫ばれているようですが、日本人の多くが反対していると聞きました。
その反対意見の論拠(のひとつ)が「移民を多く受け入れてきたイギリス、ドイツ、フランスの困った状態を見てみろ!日本があんなに混乱した社会になってもいいのか!?」だというのが聞き捨てなりません。
困っていません。
イギリスは、移民を受け入れることで戦後70年間発展してきたのです。
移民が持ち込んだ弊害(ここでは述べません)も数多く見てきたうえで多様性がやっぱり一番ときっぱり言い切れる私の意見を、政見ブログではないストックポート日報に初めて書いてみました。
EU離脱は何もいいことをもたらしませんっ!