ストックポートのタウンセンターにある、目立たない小さなパブ、 Swan with Two Necks。
チャリティ・ショップ(収益を独自の慈善事業運営に活用するため一般の人からの寄付品を売る店)、キャッシュ・ジェネレーター(携帯電話やコンピューターなどを即金で買い取って売る店)、1ポンド均一コーナーのある安売り店、それに閉店した店舗 がならぶ、どちらかというと 景気の悪そうな通りにあります。
となりのとなりは見事なアールデコ建築。
1920年代から 30年代にかけて建てられた建物が多く残る、なかなか 楽しいエリアなのです。
で、パブ。
1921年の建設、第二級保存指定建築です。
前から入ってみたかったのですが、ここも例によって「地元パブ」、 お酒の飲めない女性の私がひとりでフラッと立ち寄るには少々敷居が高いのです。
先週、用事で一緒にストックポートに行った夫と初めて入りました。
実は夫は、2007年の「屋内徹底禁煙法」が施行される前、週末の午後、小さかった息子2人を連れて入ろうとして店先で断られたことがあるそうです。
「子連れの入店禁止」だったそうです。
当時、中はたばこを吸う男たちでいっぱい。もうもうとした煙で先が見えない状態で、子連れじゃなくてもごめんこうむる!と言いたくなるような感じ悪いパブだったそうです。
今ではカウンターで、ラテやカプチーノなど、イタリアのエスプレッソ・コーヒーが注文できる軟弱さ!
若いバーマンもにこやかで好感度満点。
今でも子供の入店禁止、かどうか 聞くのを忘れました。
ストックポートのタウンセンターに醸造所のある、ロビンソンズ Robinson's の直営店です。(以前にもストックポート日報でお伝えした、名所ユニコーン・ブリューリーについてはまた書く機会があるかもしれません)
カウンター下に内蔵した、アルミの樽とポンプが直結。新鮮な地元の銘エールがシャーっと出てきてグラスを満たします。
飲めなくて残念です。私は「レモネード」を注文しました。
レモネードというのは、セヴンアップやキリンレモンのような無果汁の炭酸砂糖水のことです。
もちろん、現在 どこのパブも喫煙禁止。
間口がせまく、奥行きの深い「ウナギの寝床」式の伝統的な町なかパブのつくりなので、今でも換気はひどく悪そうです。
で、お分かりいただけるでしょうか......
今回、わざわざ写真をいっぱい撮って、ストックポート日報 に載せた意義を!
内装が、戦前からほとんど変わっていないのです!
入り口扉とほぼ同じ幅のカウンター前のスペースは、夕方には立ち飲みの男性がいっぱいで、身動きもできなくなるでしょう。
実は、この上の写真を撮った時は3杯目。
私が写真を撮っている間、カウンターそばで立ち飲みの夫と仲良く話をしていた このおじいさんは 毎日午後やってくる常連客だそうです。
奥。
屋号の双頭のハクチョウのステンドグラス。
二階に上がる階段と吹き抜け。
外観写真でわかるように、3階建てです。
上階は、パーティーや会合のためのスペースらしく、立ち入り禁止になっています。
私たちが腰を落ち着けたのは、壁に窓のないカウンターのとなり奥の部屋。
天井の明り取りの窓と、あまり照明効果のない4隅の間接照明だけが光源ですが、意外と明るかったのが驚きです。
どんより曇った日でした。
軽食を注文しようとしたのですが、3時過ぎていて、ラスト・オーダーをミスしたとのこと、残念がっていたら、奥のカップルが、食べきれないのでよかったらどうぞ、とチップス(厚切りのポテトフライ)2種類をわけてくれました!普通のと、カレー味。
これは普通のほう。
アールデコ風暖炉!
伝統的なパブによくある、ジョッキや、馬具、飾り皿などの真鍮の飾りコレクションが、レトロです!
落ちてきそうで不安です。
すみのスピーカーからは70年代ロックが流れていて、うちの夫や、奥のカップルはご機嫌でした。
昔は上級の客を通した部屋のようです。
ウエイターを呼びつけるためのボタンが壁のところどころに残っています。
声の通る管はふさいであるそうですが、現在でも使える状態なんだそうです。(チップスをくれた常連客カップル談)
「檻」に入った電球に注目!
高い建物に囲まれた中庭(煙草を吸う客が座って飲むスペース)に面した部屋が奥にもう一つありました。
...うーん、この部屋は1980年代調の懐古趣味で、今ひとつです。もしかしたら一度モダンに改装して、いいかげんに、ビクトリア時代風のニセ暖炉など設置して時代調に戻そうとお茶を濁しているのかもしれません。
もう一つ、思いっきり庶民的な、通りに面した部屋!
ところどころ、60年代調でしょうか、テーブルとか椅子とかバー上の鉄の格子(グラスをしまう棚;上のカウンターの内側の写真を参照)とか。
上のほうに載せた、カウンタ―の写真の、左側にちょっと写っている、バー直結の 気の置けない、男性たちが汚い言葉を使って思いっきりはしゃげるスペース。
入り口の写真を見ていただけばわかるように、正面と左側に二つドアがついています。
左側のドアを開けると、この表に面した明るい小部屋に直結です。
女性連れ、観光客など一見さんは、私たちが座った窓のない「比較的上品な部屋」に落ち着くのが賢明なようです。
奥のニセビクトリア調は、時間によってはグループ客が占領していそうです。
あるいは、飲める男性なら、立ち飲みでカウンターそばで軽く、もパブ気分が満喫できていいのでは?
ところで、イギリス中、どこのパブもほんの15年ぐらい前まではこんな感じだったんです!
煙モクモク、子供連れお断りは感心しませんが、居心地よくくつろげる小部屋スペースの数々、木のパネル、真鍮の飾り、けばけばしいじゅうたん、座り心地の悪い浅い椅子、懐メロ、知らない人同士と気楽に会話、食べ物のおすそ分け...
本当に本当に、イギリスのパブって、こんな感じだったんです。
現在、多くのイギリスのパブの多くはおしゃれなラウンジ風、コンチネンタル風、ワインバー風、カウントリー・コテージ風、くだけたものは明るい、日本でいうファミリーレストラン・チェーン風に改装されてしまっています。
若い人、家族連れにアピールするためでしょうね。
たしかに、女性だけでも気楽に入れる明るい雰囲気は歓迎です。
火災予防条例や保健衛生法の適応やメインテナンスの容易さなど考えたら仕方のないことかもしれませんが....
こういうところに入りたかったら、お酒も飲めるカフェやレストランに行く!と言いたくなるような変貌ぶり。
例に挙げるのに最適な、うちの近所の(つまり、地元)パブ Lady Brook。
うちの夫が2階宴会スペースを借り切って、何年間もジュニア・チェス教室を開いていました。
息子たちの学校と、ブラモル・パーク Bramhall Park のすぐそばにあります。
最近命名、「カエル池」のある、ハッピー・ヴァレー Happy Vallyの散歩道もすぐそばで、散策の帰りには必ず寄ることにしています。(レディ・ブルックというのはハッピー・ヴァレーを流れている小川の名前です)
どうでしょうか?(感じはいいけど つまらないでしょう?)
ちなみに建造年代は1930年代後半。
可もなく不可もなく、のおしゃれで家庭的なインテリア。明るく、広々したオープン・スペースも近ごろのパブの特徴です。
ちょっとしゃれたプレゼンテーションで出てくる、定番のイギリス料理をファミレス風マニュアルで作って出しています。
特別おいしくも、もちろん決してまずくもありません。
↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。
チャリティ・ショップ(収益を独自の慈善事業運営に活用するため一般の人からの寄付品を売る店)、キャッシュ・ジェネレーター(携帯電話やコンピューターなどを即金で買い取って売る店)、1ポンド均一コーナーのある安売り店、それに閉店した店舗 がならぶ、どちらかというと 景気の悪そうな通りにあります。
となりのとなりは見事なアールデコ建築。
1920年代から 30年代にかけて建てられた建物が多く残る、なかなか 楽しいエリアなのです。
で、パブ。
1921年の建設、第二級保存指定建築です。
前から入ってみたかったのですが、ここも例によって「地元パブ」、 お酒の飲めない女性の私がひとりでフラッと立ち寄るには少々敷居が高いのです。
先週、用事で一緒にストックポートに行った夫と初めて入りました。
実は夫は、2007年の「屋内徹底禁煙法」が施行される前、週末の午後、小さかった息子2人を連れて入ろうとして店先で断られたことがあるそうです。
「子連れの入店禁止」だったそうです。
当時、中はたばこを吸う男たちでいっぱい。もうもうとした煙で先が見えない状態で、子連れじゃなくてもごめんこうむる!と言いたくなるような感じ悪いパブだったそうです。
今ではカウンターで、ラテやカプチーノなど、イタリアのエスプレッソ・コーヒーが注文できる軟弱さ!
若いバーマンもにこやかで好感度満点。
今でも子供の入店禁止、かどうか 聞くのを忘れました。
ストックポートのタウンセンターに醸造所のある、ロビンソンズ Robinson's の直営店です。(以前にもストックポート日報でお伝えした、名所ユニコーン・ブリューリーについてはまた書く機会があるかもしれません)
カウンター下に内蔵した、アルミの樽とポンプが直結。新鮮な地元の銘エールがシャーっと出てきてグラスを満たします。
飲めなくて残念です。私は「レモネード」を注文しました。
レモネードというのは、セヴンアップやキリンレモンのような無果汁の炭酸砂糖水のことです。
もちろん、現在 どこのパブも喫煙禁止。
間口がせまく、奥行きの深い「ウナギの寝床」式の伝統的な町なかパブのつくりなので、今でも換気はひどく悪そうです。
で、お分かりいただけるでしょうか......
今回、わざわざ写真をいっぱい撮って、ストックポート日報 に載せた意義を!
内装が、戦前からほとんど変わっていないのです!
入り口扉とほぼ同じ幅のカウンター前のスペースは、夕方には立ち飲みの男性がいっぱいで、身動きもできなくなるでしょう。
実は、この上の写真を撮った時は3杯目。
私が写真を撮っている間、カウンターそばで立ち飲みの夫と仲良く話をしていた このおじいさんは 毎日午後やってくる常連客だそうです。
奥。
屋号の双頭のハクチョウのステンドグラス。
二階に上がる階段と吹き抜け。
外観写真でわかるように、3階建てです。
上階は、パーティーや会合のためのスペースらしく、立ち入り禁止になっています。
私たちが腰を落ち着けたのは、壁に窓のないカウンターのとなり奥の部屋。
天井の明り取りの窓と、あまり照明効果のない4隅の間接照明だけが光源ですが、意外と明るかったのが驚きです。
どんより曇った日でした。
軽食を注文しようとしたのですが、3時過ぎていて、ラスト・オーダーをミスしたとのこと、残念がっていたら、奥のカップルが、食べきれないのでよかったらどうぞ、とチップス(厚切りのポテトフライ)2種類をわけてくれました!普通のと、カレー味。
これは普通のほう。
アールデコ風暖炉!
伝統的なパブによくある、ジョッキや、馬具、飾り皿などの真鍮の飾りコレクションが、レトロです!
落ちてきそうで不安です。
すみのスピーカーからは70年代ロックが流れていて、うちの夫や、奥のカップルはご機嫌でした。
昔は上級の客を通した部屋のようです。
ウエイターを呼びつけるためのボタンが壁のところどころに残っています。
声の通る管はふさいであるそうですが、現在でも使える状態なんだそうです。(チップスをくれた常連客カップル談)
「檻」に入った電球に注目!
高い建物に囲まれた中庭(煙草を吸う客が座って飲むスペース)に面した部屋が奥にもう一つありました。
...うーん、この部屋は1980年代調の懐古趣味で、今ひとつです。もしかしたら一度モダンに改装して、いいかげんに、ビクトリア時代風のニセ暖炉など設置して時代調に戻そうとお茶を濁しているのかもしれません。
もう一つ、思いっきり庶民的な、通りに面した部屋!
ところどころ、60年代調でしょうか、テーブルとか椅子とかバー上の鉄の格子(グラスをしまう棚;上のカウンターの内側の写真を参照)とか。
上のほうに載せた、カウンタ―の写真の、左側にちょっと写っている、バー直結の 気の置けない、男性たちが汚い言葉を使って思いっきりはしゃげるスペース。
入り口の写真を見ていただけばわかるように、正面と左側に二つドアがついています。
左側のドアを開けると、この表に面した明るい小部屋に直結です。
女性連れ、観光客など一見さんは、私たちが座った窓のない「比較的上品な部屋」に落ち着くのが賢明なようです。
奥のニセビクトリア調は、時間によってはグループ客が占領していそうです。
あるいは、飲める男性なら、立ち飲みでカウンターそばで軽く、もパブ気分が満喫できていいのでは?
ところで、イギリス中、どこのパブもほんの15年ぐらい前まではこんな感じだったんです!
煙モクモク、子供連れお断りは感心しませんが、居心地よくくつろげる小部屋スペースの数々、木のパネル、真鍮の飾り、けばけばしいじゅうたん、座り心地の悪い浅い椅子、懐メロ、知らない人同士と気楽に会話、食べ物のおすそ分け...
本当に本当に、イギリスのパブって、こんな感じだったんです。
現在、多くのイギリスのパブの多くはおしゃれなラウンジ風、コンチネンタル風、ワインバー風、カウントリー・コテージ風、くだけたものは明るい、日本でいうファミリーレストラン・チェーン風に改装されてしまっています。
若い人、家族連れにアピールするためでしょうね。
たしかに、女性だけでも気楽に入れる明るい雰囲気は歓迎です。
火災予防条例や保健衛生法の適応やメインテナンスの容易さなど考えたら仕方のないことかもしれませんが....
こういうところに入りたかったら、お酒も飲めるカフェやレストランに行く!と言いたくなるような変貌ぶり。
例に挙げるのに最適な、うちの近所の(つまり、地元)パブ Lady Brook。
うちの夫が2階宴会スペースを借り切って、何年間もジュニア・チェス教室を開いていました。
息子たちの学校と、ブラモル・パーク Bramhall Park のすぐそばにあります。
最近命名、「カエル池」のある、ハッピー・ヴァレー Happy Vallyの散歩道もすぐそばで、散策の帰りには必ず寄ることにしています。(レディ・ブルックというのはハッピー・ヴァレーを流れている小川の名前です)
どうでしょうか?(感じはいいけど つまらないでしょう?)
ちなみに建造年代は1930年代後半。
可もなく不可もなく、のおしゃれで家庭的なインテリア。明るく、広々したオープン・スペースも近ごろのパブの特徴です。
ちょっとしゃれたプレゼンテーションで出てくる、定番のイギリス料理をファミレス風マニュアルで作って出しています。
特別おいしくも、もちろん決してまずくもありません。
↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。