ボーダー・テリア border terrier。
あまり日本では知られていないと思うのですが、どうでしょうか?
今まで取り上げなかったのが不思議なぐらい、イギリスらしい犬なのです。
目の周りの毛並みが、しょぼくれた風貌を作り出しています。
たまに見かけるのですが、写真を撮らせてもらえる機会が 今までなかったのです。
もとは、猟犬です。
銃で撃ち殺した鳥などの獲物を、茂みをかき分けて探し出す「ガン・ドック」タイプではなく、主にキツネや小動物を追い回してかみ殺すテリア系の猟犬だそうです。
かわいいのに、その気になれば獰猛になれる犬種!
気持ちの穏やかな、おとなしい犬だそうですが、ペットのネコやウサギを見ると追いかけて襲いたくなる傾向の個体もいるそうですから、注意が必要、と犬種ガイドのウェッブサイトに書いてありました。(こわい)
今はほとんどがペットとして飼われています。
ファニー、12歳。
飼い主によれば、長寿で知られる犬種だということです。
ウェッブサイトで調べてみましたが、裏付けられませんでした。
特徴は、ごわごわした毛並み。
ごわごわの下に生えるふわふわした毛が抜けるので、定期的に取り除く必要がある、といって実演してくれました。
毛を引っ張られてもじっとしている、気のいいファニー。(今は 抜け毛の季節ではないようです。全然 抜けませんでした)
2006年の、イギリスのケンネルクラブでの人気ランキング10位だそうです。・・・そんなに人気とは知りませんでした。
去年 ITV(3大民放テレビ局のひとつ)が11,000人を対象に行ったアンケート調査によると、「連合王国の人気犬種100」のうち 、21位にランクされていました。
私もその番組を 興味深く見ました。
こちらの方が、信ぴょう性があるような気がします。
その番組をもとにイギリスの人気犬種トップ10を特集しようと思っているのですが、写真がまとまらず、まだ実現していません。
10位までのほとんどの犬種は、ストックポート日報で紹介しています!
丘陵地帯のあいまにムーア(イギリス独自の荒れ野)が広がるスコットランドとイングランドの国境 (border)地域は、連合王国にいくつかあるキツネ狩りの名所のひとつなのです。
そこでパック(集団)となってキツネを追い回していたのがファニーの先祖たち。
今では、ハンティングにはビーグルが使われるのが一般的なようです。
荒野や森林地帯をイヌの群れをコントロールしながら馬を駆るキツネ狩りを イギリス伝統の勇壮なスポーツ、と高く評価している国外の人はおおいのではないでしょうか。
とんでもない!イヌを使ったキツネ狩りは野蛮で残酷で、領民を搾取してきた田舎の領主階級がお金持ちであることを見せびらかすための恥ずべき行事です。
イギリスの国辱。
・・・と、ごく少数の愛好者と関係者以外のイギリス人には広く認識されています。
2005年には制限付きで、犬を使ったスポーツハンティングは違法になったのですが、ふたたび合法化する動きが出ています。
再び合法化する動きを阻止しようとする、最近のデモ。
ハンティング禁止法の制定を祝って、国会前で乾杯するキツネとシカ(後ろにいるのは何でしょうか。イギリスに野生のライオンはいないはずです)
どちらも報道ウェッブサイトから勝手に借りた写真です。☝
スポーツハンティングは 開催地として知られた多くの地域にとって、地域全体を潤す 主要産業だったのです。
ハンティング禁止によって失業した人、さびれた地域を立ちのかざるを得なかった人たちなど、お金持ちではないたくさんの人たちも 怒って政府に圧力をかけようとしています。
飼い主のおじさんは、ファニーといっしょにカフェで買い物をしている娘(孫?)が出てくるのを外で待っていたので、声をかけて写真を撮らせてもらえました。
私を含めて!日本人は何でも写真に撮りたがるので有名です。
イギリスでは、ほんの数年前まで 観光地でもない場所で写真を撮っていると、まわりの人たちに怪訝な目で見られました。
ソーシャルネットワークに投稿するためなんでも写真を撮る人が世界中に増えてきている近ごろでは 以前より 気にならなくなっているようですが、やはり、知らない人や 知らない人に連れられた犬などの写真を撮る時は 気を付けた方がいいようです。
今でも すくなくとも確実に 日本よりはプライバシーに関しては 敏感です!
必ず一言、ことわってから撮りましょう。
イヌの写真を撮らせてほしい、といわれてイヤな顔をする人は まずいません。
まず、「かわいい~。撫でてもいいですか」とアプローチ。止まってくれたら、カメラを出して許可をとります。
↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。