ハーモニー

2014-07-04 01:38:23 | Book
〈大災禍〉と呼ばれる世界的な混乱の後、核戦争後の荒廃した地球で生き残るため、大人になると体内に全ての病気を治療するナノマシンを摂取し、病気を克服した人類の完成されたユートピア社会で、突然、同じ時刻に大量自殺が発生する。事件を調査するWHOの上級監察官「霧慧トァン」だが、事件を探る内に、子供時代にいっしょに自殺を試みて亡くなったはずの友人「御冷ミァハ」との関連が明らかになっていく。
まさにサイエンスフィクションに相応しく、集団自殺の謎を探るメインとなるストーリーを進めながら、病気を克服した社会の先の人類の進化を想像する意欲作である。
虐殺器官と世界観を共有しており、虐殺器官は単体ではいまいちだったが、本作を読んだことで、なぜあのような作品を書かれたのかが理由がわかった。虐殺器官だけ読んでハーモニーを読んでない人は、絶対に読んだほうが良い。

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)
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