グランド・マスター

監督に対するものすごい期待はずれと、役者陣の素晴らしさが混在する不幸な作品。
ウォン・カーウァイ＋トニー・レオンのイップマンだが、ドニー・イェン版の方が断然面白い。そもそも、アクションシーンのスローモーション表現が多すぎるため、アクションシーンが長い割には、2回しか武闘家同士の対決が無く、思わせぶりに登場したカミソリ（チャン・チェン演じる八極拳の遣い手）も、本来あるはずだったイップマンとの対決がバッサリとカットされたらしく、何しに出てきたのかわからない。八極拳の全国大会で優勝するまで特訓したチャン・チェンの努力は何だったのか。トニー・レオンやチャン・ツィイーのアクションもすごく、完全に役者の努力を殺しており非常にもったいない。
上映時間が倍の4時間になる完全版の企画もあるそうだが、今後どうなるのだろうか。

オブリビオン

どこかで見た頃のある話をところどころつなげたようなストーリーだったが、人類がいなくなった近未来世界のビジュアルが良かった。
尺が長く、もう少しコンパクトにまとまっていたほうが、テンポが良かったのだが。
トム・クルーズが50歳には全く見えないのが不思議だ。