青春18きっぷの残りで富山に行ってきた。富山駅は新幹線を迎えるために大規模改修中であり、一昔前の工事中の福井駅のようだ。あのころは、アオッサもできて西口も再開発されて福井もこれでやっと発展するとみんな信じていたのだ。違うのは、富山はマリエという再開発ビルが先にできていたことと、いちばん違うのは、本当に今新幹線が来ることである。
もっとも、富山の中心街は駅前ではない。その富山駅前から市内電車が南富山、富山大学、それから県庁や繁華街の総曲輪方面に出ている。信じられないが昼間でも5分間隔である。また、県庁・総曲輪方面の環状線はセントラムという低床LRT車両である。こちらは10分間隔。つながっていなかった路線を環状線にして便利にしたのはごく最近のことらしい。
どの電車もそれなりに乗客が乗っており、活気がある。駅と中心街が離れていることは不便で発展には不利だと思っていたが、交通手段次第で、人の行き来が活発化するメリットがあるようだ。
富山駅の北側からは、旧国鉄の富山港線を利用した富山ライトレールが岩瀬浜に向かっている。これも廃止となる路線を活用して路面電車として駅に乗り入れたものである。今は北陸線で分断されているが、新幹線が来てJRが高架になると市内電車と直通するらしい。これもポートラムという低床LRTで、15分間隔である。7色あり、赤色に乗ると幸せになれるという話は有名である。岩瀬浜と蓮町からは連絡バスが走っており、ポートラムとの乗継割引もある。
ライトレール沿線はそんなに人口の多い地域ではないだろう。多少の観光要素はあるもののそれほどの観光地でもないようだ。しかし、福井のように子どもと高齢者だけが電車に乗っているわけではなく、いろんな世代が混ざっている。富山の電車は成功していると言えるだろう。