北陸新幹線の金沢開業が迫っている。平成26年度末のようで、あと開業まで2年もない。前にも書いたが、金沢や富山はまちづくりの千載一遇のチャンスとばかりはりきっている。金沢駅は外観にあまり変化がないが、富山駅などは大がかりな工事で構内は迷路のようである。もちろんソフト的な部分もいろいろ考えられている。
福井も何とか金沢開業の恩恵を受けたいと必死のようだが、残念ながら東京から北陸新幹線に乗って金沢や富山には出かけても、終着駅の金沢で乗り換えてさらに福井へという観光客はそれほどいないと思われる。このままでは(今でもかなり遅れているが)金沢・富山に決定的な差をつけられてしまう。いくら目的地に魅力があっても、わざわざ乗り換えてそこまで行く時間と労力に見合うかどうかは微妙である。
そこで、金沢までしか来ない新幹線を逆手にとって、金沢から福井を経由して敦賀・小浜へ観光イベント列車を走らせてはどうだろうか。列車に乗って出かけた先ではなく、列車自体を目的地にするのである。北陸・福井といえば、テーマはやはり「食」ではないだろうか。
九州新幹線と接続する第3セクター「肥薩おれんじ鉄道」では、3月から「おれんじ食堂」という列車を走らせている。おれんじ食堂は、地元の特産を使った料理(食事だけでなく食のエンターテインメントだそうだ。)付きで1万円以上するが、連日ほとんど満席らしい。航空会社と連携したパック旅行もある。九州では、ほかにも、「A列車で行こう」、「指宿のたまて箱」など、ユニークなイベント列車が多い。
これにインスパイアされた(パクった)金沢発小浜ゆきの「越前若狭海の幸食堂」(もう少しましなネーミングがいいが)である。金沢から小浜までだと2時間半から3時間の旅になり、車内で福井のおいしい食事をしてくつろぐには適当な時間である。単なる新幹線連絡特急や快速電車を運行しても観光客は呼び込めない。これぐらいのことを考えないとね。(写真は「スーパーこまち」と「おれんじ食堂」)
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