1986年、英国の米軍基地から飛行しリビアを爆撃した米軍のF-111、この戦闘機と同等の航続距離を有するのが、トルコに撃墜されたロシアSu-24である。旧ソ連時代の特徴でソ連による米軍機のパクリである。未だロシア空軍では現役だったのかと正直驚く。
米空軍F-111
同時期、北方領土にMIG-23が配備され、日本国内ではチョットした騒ぎになる。しかし日本には千歳に空自のF-15やF-4が有り、三沢には米空軍のF-16がいた。
ロシア MIG-23
作戦半径(航続距離)の短いMIG-23では、大して脅威にはならなかった。この時MIG-23でなくSu-24であれば大騒ぎになっていた。作戦半径(航続距離)が充分東京まで届くためである。ソ連も空自や三沢の米軍と本気で事を構える気がないためMIG-23を配備したと思われる。
ロシアSu-24
今月1日、NHKが「北方領土に200箇所近い基地を建設中」と報じたが、今ロシアはウクライナで更に中東で戦闘している。この局面で多方面作戦を展開する意味が不明であった。しかしよくよく考えてみれば、基地一つに数千名の兵員がいるとして、志願兵のロシアでそれだけの兵員を割けるのか?真っ先に疑問が浮かんだ。その後他の報道で2箇所の基地に150箇所近い「施設」を建設中であると判明した。NHKともあろうものが実に人騒がせな報じ方をする。
恐らく軍事に全く無知な記者が書いた記事であろう。1986年にはこれらの基地は既にあったことは前述の通り、いい加減更新期限ではないのか?
小泉悠 | 軍事アナリスト2015年6月11日 1時15分配信
軍事施設建設を本格化
6月8日、ロシア国防省系のスペツストロイ(特別建設局)社は、北方領土における軍事施設建設が「活発な段階」に入ったと公式サイトで発表した(ロシア語)。
北方領土の軍事力近代化やその意義については、以前の拙稿「北方領土のロシア軍近代化と地政学」で詳しく取り上げた。ここでも述べたように、ロシアは2011年に北方領土の軍事力近代化計画をスタートさせたものの、4年を経た現在でも目立った成果はほとんど伝わってこない。
少数の無人偵察機が配備されたことなどを除くと、軍事力そのものは今のところ大きく変化していないようだ。
ただし、それが今後も続くとは限らない。上記の拙稿でも触れたように、ロシアはまず老朽化した基地インフラを再建することを優先しており、本格的な装備近代化はその次のステップとして想定されている可能性があるためだ。
5カ所の軍事施設を2カ所に集約
そこで、現在の北方領土におけるロシア軍の配備状況を確認しておこう。
北方領土に駐屯しているのは陸軍の第18機関銃・砲兵師団(18PulAD)と呼ばれる部隊で、司令部は択捉島の太平洋側にあるガリャーチエ・クリュチーに置かれている。実戦部隊は国後と択捉に1個ずつ駐屯している歩兵部隊が主力で、このほかに独立歩兵大隊、独立戦車大隊、独立防空大隊、補給中隊などが駐屯する。兵力は合計3500人内外と見られる。
ロシア軍が描いている北方領土の軍事インフラ近代化プランを大まかにまとめるならば、国後と択捉にそれぞれ新たな基地施設を1カ所ずつ建設し、これら雑多な軍事施設を統合するというものである。
前述のスペツストロイのリリースによると、両島には163棟の建物と94のその他建造物が建設され、2つの基地施設の合計面積は26万849平方メートルという巨大なものとなるという。
また、スペツストロイの発表で興味深いのは、択捉島の基地施設の建設場所をガリャーチエ・クリュチーとしている点だ。というのも、当初はガリャーチエ・クリュチーではなくオホーツク海側のキトーヴイに基地機能を集約するという話が盛り上がっていたためだが、結局は従来の基地施設を大幅に近代化するということになったようだ。
ロシアとの北方領土の交渉は困難なことは最初から解っている。ロシアにとり日本が降伏したのは、「ミズリー号での調印した『9月2日』であり、それ以前は未だ戦闘中」というものである。これは8月17日以降北海道を防衛した、樋口喜一郎中将の行為を正当化する両刃の剣となりロシアを大きく切り裂いた。
この「9月2日と8月15日」とを前提に交渉するのが外交でないのか?ロシア以外の国際社会は8月15日説を取るぞ!
日本と領土問題を解決し北海航路開発やシベリア開発に日本の資本を投入するほうがロシアにとりメリット大きいと思われる。裏で北方領土を購入しても良いではないか?エリッツインの時5兆円との噂も流れたがどうだったのか?プーチンはエリッツインが引き揚げた人材である、真相を知っているのではないか?
老朽化した基地の更新をNHKがこんないい加減な報道を行ったのはなぜか?無知からか?いやもっと裏があるのではないか?