F-104は西側諸国(NATO・台湾など米側)や日本など18カ国+αで採用された米国製戦闘機だった。「最後の有人戦闘機」とか言うキャッチフレーズだった。また石川達三の小説「金環食」(最新戦闘機決定に伴う汚職の話)の題材にもなった。しかし米国は不都合があったためか早々と第一線から退役させた。
F-104
速度はMac.2.2、20mmバルカン砲装備、基本的に真直ぐ飛ぶだけの飛行機であった。1960年代の航空自衛隊の最新鋭機だった。1986年退役、1996年実験機も退役し日本の空から消えた。
しかし米国は早々に現役を引退した。これだけ多くの国に売っておきながらである。キューバ危機やベルリンの壁、金門島(中国vs台湾)、ベトナム戦争などの紛争を経験し1969年には米国の空から消えた。
今回も同じかな?F-35の生産計画を放棄するようだ。しかしこれは国際共同開発機でもあり、米国が抜けると他国が迷惑する。
F-35
米下院軍事委員会がF-22戦闘機の生産を再開し、194機の追加生産を行った場合の費用総額の見積もり作業を開始したことが、業界専門誌「flightglobal」の報道で明らかとなった。
F-22の量産機は、2001年からLockheed Martinで合計187機が生産されて生産終了となったが、当初の計画では、749機の生産が行われる予定だったこともあり、187機という編成は当初から少なすぎるという異論が持ち上がっていたものとなる
下院軍事委員会では、194機の追加生産を行うことで、空軍の戦闘攻撃能力を再整備すると同時に、追加生産分の一部については同盟国への輸出を解禁することも検討課題に上っている。
以下略、全文はソースへ
米下院軍事委員会、F-22 194機の追加生産の可能性を検討開始・同盟国への輸出も検討へ
http://business.newsln.jp/news/201604230423220000.html
基本、日本の自衛隊の幹部が中国のハニトラにより機密漏えいしたことで、米議会が日本にF-22の輸出を中止した。しかし当時F-22の価格から日本が輸入しなければ開発費が回収できず、機体の単価が高騰すると予測されていた。流石に米国もやせ我慢できなくなってきたようだ。
F-22
日本はこのF-35を次期主力戦闘機として計画していただけに、現状のF-15の延命を図らなければならなくなった。F-15は1980年代の新鋭戦闘機である。もうお爺さんである。既に魔改造で延命させている。更に延命させる必要が出てきたということか。
F-15
日本の「心神」が初飛行した翌日に発表とは、米国のいやらしさが際立つ。日本はF-3の開発を急ぐ他はない。防空網に穴はあけられない。
技術実証機 心神(日本)
これが自国で兵器を開発していないリスクである。
F-22を米国が輸出するということは、米国は次の世代の戦闘機を既に開発したと見るべきである。兵器の最新情報など情報が流れた瞬間から、「新古品」となる。それが兵器開発の世界である。機体が製作されれば最早「中古品」と言う世界である。勿論、米、露、仏、英、スウェーデンなどの話であり、コピーだけの三流国はこの範疇には入らない。
韓国の40機の代替としてどうするのかな?F-22を米国が韓国に売ってくれる可能性は低い。韓国だけがそう言うだけであろう。他の共同開発国はどうするのか?仏のラ・ファールかEUのタイフーン、スウェーデンのグリペンぐらいしか西側の機体はないぞ!それとも米海軍のFA-18Eスーパーホーネットか?しかもいずれもステルス機(レーダーに映り難い)ではない。
ラ・ファール(仏)
タイフーン(EU)
グリペン(スウェーデン)
FA-18Eスーパーホーネット(米海軍)
米国への訴訟等もあり得るが米国が応じることはない、まして軍事は通常のビジネスとは法環境も異なる。米国のジャイアンぶりが炸裂した、平時における軍事上の大事件である。
米国は良くこのドタキャンをやる。国際連盟を提唱し自分は加盟せず、共通小銃弾NATO弾の308弾を提唱し223レミントン弾に自分だけ走り、言い出しぺが最初に降りる。常に戦争している米国には米国の事情があるのであろうが、余りにも目立つ。事前の根回しなどと言う芸当は期待しても無理なのか?EU諸国は根回しを覚えてきていると聞くが。