社会科学上の不満

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米国は本気である

2013-11-28 00:04:44 | 外交と防衛

 日本の空の管制権は実は2/3~3/4は米軍が支配している。「日本の空が混んでいる」と良く耳にするのはこの件が最も大きな要因である。日本は自衛隊と民間航空とで残りの空域を使用している。

 今回の中国が設定した防空識別圏の空域の大半は米軍の空域である。米軍が訓練や偵察等に使用している空域でもある。故に米国が本気で怒ったのである。

 B52を2機夜中にこの防空識別圏を飛行させた。夜中がキーである、F22戦闘機はステルスでレーダーに探知できないし、夜間なので目視はムリである。B52はものすごくデカイ飛行機であり、レーダーに映る。B52みたいな大型機に護衛戦闘機なしで飛行させるとは考え難い。武装していなかった、「米軍」の発表である。B52のウエポンベイの中は外から見えない。この発表以上の事を米軍は実行していると考えるべきだ。

 中国は「チャンと監視していた」そうだ、防空識別圏に他国機が侵入したのに関わらずスクランブルが掛らないのはおかしい。自分たちでこの防空識別圏を有名無実化している。実際には米軍の行動が早すぎて準備が整っていなかった可能性が否定できないが、通常このような防空識別圏の設定を宣言する時は、準備が完了して行う。では、まさか米軍が直に反応するとは考えられず、俗に言うビビッていたと言うことであろうか。

 また、中国の主張は領空と防空識別圏との違いを理解していない。防空識別圏はあくまでも識別圏であり、無許可でここを飛行したら直に撃墜できる空域ではない、国際法が理解できていないようだ。

 この様な中国に味方をする国が幾つ有るのであろうか?イスラエル、ウクライナ、パキスタンの名が中国のネット上に上がっているが、中国政府発表でもなく何の根拠もない。これらの国はいい迷惑である。第一イスラエルが米国と戦争するか?ウクライナも日本と原発の話をしている最中である、大キライな隣国のロシアからガスや電気を買いたくなくて行っている、その日本と敵対してはロシアに吸収される。可能性が高いのはパキスタンである。が、パキスタンには米軍基地もあり、イスラムの国である。イスラム過激派がジハードを宣言した中国に味方するとは考え難い。この3カ国良くて傍観、下手すると日米陣営に組みする可能性もある。

 中国は国内の不満を尖閣に向けて当面の危機を逃れようとしていると考えるのが最も的を射ているのではないか?金融崩壊、民族問題、上海藩と北京藩との権力内抗争、環境破壊の深刻性。何もしなければ中国が内乱になってしまう。しかし今回の防空識別圏、最大の過ちは「日本ならば先に手を出さない」として行ったのであろうが、米軍の防空識別圏でもあったことである。

 豪国の外相がこの中国の防空識別圏の設定に異を表明してくれた。これは大きな味方である。豪国は英連邦の一員でもあり、英国が少なくとも敵対しないと言うことである。英国の動きは他のEU諸国に大きな影響力がある。カナダに「日本は中国に敵わない」との論調はあるが、今回は日本と米軍とその他反中国国家連合であり日本単独ではない。中国移民でカナダはマスコミをはじめ多くの企業が中国資本に占領されている。

 ロシアは恐らく勝ち馬に乗るであろう。ロシアは旧満州への触手さえ見え隠れしている。問題は朝鮮半島の迷惑な国々である。日米についても迷惑であり、敵対しても中国も迷惑であるのか、味方になってくれそうな国のリストにこの2カ国はない。

 中国は今回米国にケンカを売ったのである。米国は中国と戦争になれば最大の債権国の借金がチャラになるので、他の同盟国の手前もあり珍しく本気である。

コメント
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