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トインビー対談開始50周年 「生命論」を世界に開く第一歩

2022年01月02日 | 妙法

トインビー対談開始50周年 「生命論」を世界に開く第一歩2022年1月1日

 本年5月、池田先生と歴史学者のアーノルド・J・トインビー博士が、イギリスのロンドンで対談を始めてから50年を迎える。“現代の百科事典”とも評される2人の対談は、今こそ智慧の光を放つ。

池田先生とトインビー博士の対話は2年にわたって続いた。のちに先生は釈尊や日蓮大聖人の生涯に触れ、「私のできることは、真理を発見したり道を開くことではなく、これらの人びとによって灯(とも)された火を現代の人びとにさし示すことである」「私が仏教の世界とは離れた西欧の知識人、思想家との対話を思い立ったのは、一つにはこの点について自分でも納得したいがためであった」とつづっている(1973年5月、ロンドン)
池田先生とトインビー博士の対話は2年にわたって続いた。のちに先生は釈尊や日蓮大聖人の生涯に触れ、「私のできることは、真理を発見したり道を開くことではなく、これらの人びとによって灯(とも)された火を現代の人びとにさし示すことである」「私が仏教の世界とは離れた西欧の知識人、思想家との対話を思い立ったのは、一つにはこの点について自分でも納得したいがためであった」とつづっている(1973年5月、ロンドン)

 「創価学会は生命論に始まり、生命論に終わるといってよい」――池田先生は1972年(昭和47年)秋の本部総会でこう述べ、戸田城聖先生の獄中の悟達にこそ「創価学会の原点があった」と強調した。

 この年は、3年後に『二十一世紀への対話』(文藝春秋。英語版のタイトルは『生への選択』オックスフォード大学出版局)として発刊されるトインビー博士との対話が始まった年でもある。

「いかに人生を生きるべきか」

 対談の初日。2人は語り合うべきテーマを三つ定めた。

 一、人間とは何か。いかに人生を生きるべきか
 二、世界平和を実現する方法
 三、生命の根源

 先生は語る。「この世の中で、ある分野で専門的に深い人はいるでしょう。しかし、その個々の学問・社会運動の根源となるもの、すなわち〈生命の尊厳とは何か〉とか〈人間とは何か〉について総体的・本質的な視点から見透かす人は少ない。私はこの“根源的なもの”をずっと探究し続けてまいりました。博士も同様と思いますが……」

 博士は「実は私も、そこの点の話をだれかとしたかったのです」と。「私はまだ根源なるものをわかったわけではありませんが、このたびの対談でベストを尽くさせていただきます」

 2年にわたる対話は、洋の東西を結ぶ生命論になった。人類は「宿命転換を、はたして成し遂げられるでしょうか」(『二十一世紀への対話[上]』聖教ワイド文庫、325ページ)――これは博士から先生への問いである。

 とりわけ博士が注目していたのは、仏法で説かれる「菩薩」の生き方だった。

 「単独で、じぶんひとりのために、涅槃に入るというだけでは不十分だということを、仏陀は身をもって説いた」。
 また、人のために悩むほうが「悩みから自分自身を解放するよりもすぐれた道である」とも(「一歴史家の宗教観」、『トインビー著作集4』社会思想社)。
 師匠の仏も弟子の菩薩も「この苦悩の多い世界にとどまるためにあえて安息の境地にはいろうとしないのである」(「現代宗教の課題」、同)――これが博士の大乗仏教観だった。

 先生との対話は、国境や世代を超えて共有すべき“人としての道”を探る旅でもあった。

「対話に基づく民衆運動」を支える言葉

 イギリスSGI副総合婦人部長などを歴任してきたバーバラ・ケイヒルさんは対談の翻訳スタッフとして力を尽くした。
 「対談のテープ起こしを手伝った時、私は池田先生が話される視点にとても興味を持ちました」「なぜかというと、私はその時初めて、“創価学会の外側”で、“学会員ではない人”に対して、先生が仏法をどう表現されるのかを聞いたからです」と述懐する。「当時はまだ、ロンドンの私たちが英語で読むことのできる御書は、機関誌に載るわずかな部分だけでしたから」(『民衆こそ王者14』潮出版社)

 例えば「十界論」。先生はトインビー博士の愛読書でもあるダンテの『神曲』に言及し、「地獄」「煉獄」「天国」と「十界」のそれぞれを並べて論じた(『二十一世紀への対話[下]』93ページ)。環境問題を巡っては「依正不二」を(同[上]70ページ)、「宿業と自由」がテーマになれば「人間革命」を語った(同[下]205ページ)。

 一念三千色心不二、生死不二。空仮中の三諦、同苦……先生は学会員になじみ深い言葉と道理を駆使しながら、「生きた宗教」の指導者として、地球的問題群の解決の道を探る挑戦を始めたのである。

 翻訳スタッフの一人だったスー・ソーントンさんは、池田・トインビー対談こそ、池田先生が創価の連帯を“対話を基にした世界的な民衆運動の団体”に導くための最初の一歩になったと語る。

 本格的に日蓮仏法の生命論を切り開く序章となった『二十一世紀への対話』。コロナ禍が続く現代において、本書からくみ取るべき智慧は多い。

翻訳された30言語の一覧
さまざまな言語に訳された池田・トインビー対談。同書の目次は「人間の動物的側面」から始まり「至高の人間的価値」で終わる。その中に77のテーマが論じられ、全編を通して「人はいかに生きるべきか」という問いに貫かれている
さまざまな言語に訳された池田・トインビー対談。同書の目次は「人間の動物的側面」から始まり「至高の人間的価値」で終わる。その中に77のテーマが論じられ、全編を通して「人はいかに生きるべきか」という問いに貫かれている
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〈新春あいさつ「対話の大旋風」を使命の舞台で

2022年01月02日 | 妙法

〈新春あいさつ〉 原田稔会長 「対話の大旋風」を使命の舞台で2022年1月1日

04:04

 使命の大地を踏み締める足に力を込め、栄光の空へと踏み出す「青年・飛躍の年」が開幕しました。同志の皆さま、明けましておめでとうございます。
 
 本年は池田先生の入信75周年、「二月闘争」70周年と、幾重にも重要な佳節を刻みます。さらに20世紀最高峰の歴史家トインビー博士と先生の対談開始から50周年。2年間で合計40時間に及んだ語らいを終えた後、博士は先生に人類の未来を託されました。
 
 「ミスター池田! あなたが、世界に対話の旋風を巻き起こしていくことを、私は、強く念願しています」と。
 
 この半世紀、まさに先生の「対話の旋風」によって、仏法の人間主義は混迷の時代に希望の光彩を放ち、創価学会は世界宗教へと力強く飛翔を遂げました。
 
 さらなる飛躍を期す本年、後継の私たちも、御書に「今、日蓮等の類い、南無妙法蓮華経と唱え奉るは、大風の吹くがごとくなり」(新1034・全742)と仰せのごとく、それぞれの使命の舞台で正義と確信の「対話の大旋風」を巻き起こしてまいりたい。
 
 また博士は、先生にしみじみと語られました。「私が若ければ、東洋の仏法の真髄を探求し、実践し、行動したかった」と。博士の、人生への謙虚で真摯な姿勢に心を打たれました。
 
 私たちは、仏法の真髄を偉大な師匠から学び、探求し、実践し、行動できます。この誇りに燃え、自他共の幸福を広げゆくことこそ、学会の、私たちの久遠の誓願です。
 
 さあ本年、わが「信行学」の成長で、社会に希望の連帯を広げながら、自身の、そして広布の大いなる飛躍を成し遂げようではありませんか。

 

 

 

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〈新春あいさつ〉 永石貴美子女性部長 共感の励ましで幸の連帯を拡大2022年1月1日

02:20

 「青年・飛躍の年」、明けましておめでとうございます。
 
 昨年、新出発した女性部にとって、文字通り「飛躍」の一年の開幕です。池田先生は新生・女性部に対し、「仏のごとく互いに敬うべし」(新1989・全1383)との御文を拝し、互いに尊敬し合い、皆を幸福と平和へリードしていくことを望まれました。
 
 女性部飛躍の鍵は、師が示された通り、池田華陽会、ヤング白ゆり世代を含めた全世代が、一人も残らず伸びやかに、桜梅桃李の使命を発揮できるよう、温かな共感の励ましの世界を地区やグループの中で築いていくことにあります。
 
 コロナ禍で孤立が大きな社会問題となり、とりわけ女性を取り巻く環境も厳しさを増す今ほど、“誰も置き去りにしない”創価家族の存在は希望です。また今ほど、人々をつなぎ、生きる勇気と力を送る創価の哲学と運動が求められている時代はないと強く感じます。
 
 一人一人が、その尊き使命に立って、教学の研さん、小説『新・人間革命』の学習に励み、信仰と師弟に生きる歓喜を胸に、友情の絆を結び広げる“10人の本当の友人づくり”に挑戦していきたいと思います。そして、地域・社会に希望あふれる幸のスクラムを大きく拡大していこうではありませんか!
 
 「生命尊厳と平等そして平和の世紀」を創り光らせてほしい――一貫して「21世紀は女性の世紀」と訴え、その実現に動かれてきた池田先生は、女性部誕生を祝して万感の期待を寄せてくださいました。多様性を尊重する平和の連帯である女性部が、先生のお心のままに、新たな誓いで立ち上がる時です。さあ、池田先生、奥さまと共に、永遠に広布の未来を開く挑戦を開始していきましょう!

 

 

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新年の歌 池田大作先生

2022年01月02日 | 妙法

新年の歌 池田大作先生2022年1月1日

人類を
 結ぶ聖典
   心肝に
 われ地涌なりと
  壁を破れや
 
万代の
 女性の幸福を
   ふみあける
 和楽の舞の
  励まし姉妹よ
 
人創る
 者の王たり
  学会は
 地走り空飛び
  地球に栄えを

二〇二二年 元旦

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