〈新・人間革命と私〉 創価女子短期大学学長 水元昇さん2022年1月25日
(山本伸一は)民衆一人ひとりの幸福を願い、民衆に奉仕しゆく、人間主義のリーダーを育成しなければならぬと決意してきた。それゆえに彼は、学校建設に踏み切ったのだ。
〈第15巻「創価大学」の章〉
1971年(昭和46年)4月2日、東京・八王子市に創価大学が開学。創立者の山本伸一は大学の発展を深く祈念し、学生、教職員への激励を重ねる。その後、学部・学科などが拡充される中、85年(同60年)に創価女子短期大学が開学する。人間主義の哲学を根底にした、社会に有為な女性リーダーの育成に力を注ぐ。
私は創価大学を卒業後、同大学院を経て、創価女子短期大学の開学とともに、1985年(昭和60年)から短大の教壇に立ってきました。本章を読み返すたびに、創大建設に奔走した思い出が蘇るとともに、短大の教員として尽力する使命の大きさを実感します。特に同章につづられている創立者の真情は、私の心に刻まれています。
「私の体は、どうなろうが、徹底して学生を励まし抜く! 学生を守り育てる教育者の姿勢に、微塵も、噓、偽りの精神があってはならない。私は、学生を成長させるために生命をかける。その信念なくして教育などない」
この心をわが心として、社会のさまざまな分野で活躍する女性の育成を目指し、学生への励ましを続けてきました。
2019年(平成31年)4月、学長に就任してからは、学生全員との対話と、朝の出迎えに取り組んできました。しかし、就任2年目にはコロナ禍に直面。直接、語り合うことができなくなりましたが、オンライン等を駆使し、ほぼ全員の学生と面談し、激励を続けています。
そうした中、現役生は困難に負けずオンラインでの授業や課外活動に挑戦。昨年3月には“社会人基礎力育成グランプリ”で2度目の日本一に輝くなど、それぞれがレジリエンス(困難を乗り越える力)を高めています。
本学には麗しき「三つの絆」があります。
それは先輩を「姉」のように慕い、後輩を「妹」のように大切にする“姉妹の絆”。
切磋琢磨し、励まし合いながら進む同期の“友情の絆”。
そして、創立者・池田先生と短大生の間に結ばれた“父娘の絆”です。
この「三つの絆」をさらに強めながら、「女性(あなた)が輝く未来を拓く」との短大開学40周年へのテーマを胸に、人間主義の女性リーダーを輩出する“女性教育の希望の城”を築いてまいります。