11月25日は、宝塚の蓬莱峡でアイゼン・ピッケルワークの入門技術編の講習を行いました。
入門技術編ということで、先ずは基礎の基礎的な事から開始して、歩行技術、そして少し登攀的な内容まで一通り行いました。
よく質問されたりすることなのですが、「雪の無い所で練習して意味があるの?」と聞かれることがあります。しかしこういう「雪の無い所」だからこそ分かること、身に付けることができることがあるのです。
代表的なことが①不具合を発見して対処することができる。②雪上のような寒く厳しい環境ではなく、雪の無い比較的マイルドな環境で落ち着いて技術を身に付けることができる。この2点があります。①は例えばアイゼンの具合(サイズ調整やバンドの処理などその他多くのこと)を発見することが出来る。②については理論を交えながら技術を落ち着いて身に付けることができる。などです。簡単に言うと「予行演習」みたいなものなのです。
そして更にざっくり言うと「平地(マイルドな環境)で出来ないこは本番(実際の雪山)では出来る筈がない)」ということなのです。
なので少なくとも「予め平地で問題を解決しておいてから雪山に向かいましょう~」ということなのです。
そういう趣旨で行っている講習と理解していただければ幸いです。

最近きな臭い話題で持ちきりの宝塚歌劇ですが、そんな世界とは無縁の山屋の世界が広がっているのもここ宝塚なのです。

強烈寒波襲来が叫ばれた土曜日の寒い朝、煌びやかな宝塚駅を後に寒い蓬莱峡に向かいます。

なんで寒い雪山なんかに登ろうと思うのか?と疑問を持ちつつ初めて蓬莱峡に訪れた時から早や35年も経ってしまいました!
まぁそんな蓬莱峡ですが、同じく雪山をめざして寒さなんてなんのその的な熱き心を持った岳人達で溢れていました。

基礎的なことから始めてだいぶ安定して上手な動きになってこられたので前半のおさらいとして急な場所をアイゼンとピッケルを駆使しながら登ります。

後半はザックを背負って実際の雪山登山形式で行動です。
登ったり下ったりトラバースしたり広大な蓬莱峡のだいぶ奥まで進んで歩き回りました。
約2時間強のちょっとした旅のようです。

見るだけでも価値のある、奇岩、奇峰が連なる蓬莱峡

「前爪」というものをかなり信頼できるようになったようで急な岩場も上手に下れるようになりましたね。
一日しっかり行動してこの日の講習を無事に終了しました。

熱く、楽しくいこう!