熱く・楽しくいこう!

山岳ガイド 江口正徳の仕事と日常

個人講習 岩場技術講習

2015-07-30 16:11:14 | 講習
7/28は、京都の金毘羅山の岩場で個人講習を行ってきました。
今夏の北鎌尾根に向けた特別メニューです。
頭がボーッとしてきそうな猛烈に蒸し暑い一日でしたが、岩尾根から岩尾根へとあちこち移動しながら登り込んでいただきました。




一日を頑張り抜いて大きな自信に繋がったことでしょう。ご依頼ありがとうございました。大変お疲れさまでした。

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八ヶ岳 赤岳 天狗尾根・岩登り講習登山

2015-07-28 17:24:45 | ガイド山行/バリエーションルート登山
7/25~26は、赤岳天狗尾根ガイドでした。
沢歩きから強烈な樹林帯の急登、そしてクライマックスは岩峰群の登攀といういうことで非常に変化に富んだ登山が楽しめます。
毎年夏と秋の恒例企画ですが岩登り講習を兼ねているので上部岩峰群は巻かずに岩登り練習をしていただきながら全て登り越えていきました。
天気にも恵まれて充実した登山でした。


長い長い樹林帯の登りを経てようやく上部岩峰群の始まりです。


ナイフリッジを越えてきます。


様々な岩場を越えて大天狗が近づいてきました。迫力ある大岩峰です。


大天狗めざして急なナイフリッジを登るCさん。


少々被り気味のフェースを登って大天狗山頂に飛び出したKさん。


大天狗山頂からは懸垂下降。


縦走路に合流して天狗尾根終了! 越えてきた大天狗、小天狗の岩峰を眺めます。


疲れた体にはきつい縦走路をしばらく登ってようやく赤岳山頂へ到着!
おめでとうございます! やはりバリエーションルートからの登頂は楽しいものですね。

翌日は真教寺尾根を下って山行終了となりました。
お二人様、お疲れさまでした。ご参加ありがとうございました。



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2015ヨーロッパ山行のまとめ

2015-07-24 08:45:23 | プライベート
今回のヨーロッパ山行についてブログに書くこと自体が無意味に思えるのですが、長い休暇で皆様にもご迷惑をお掛けしていたこともあり取りあえずご報告ということでまとめてみました。
昨年は雨続きで全く登山活動自体がままならない状況でしたが、今年は一転約1ヶ月の滞在中にまとまった雨が降ったのは僅か1日のみ!という極端な晴れ続きでした。ただ「70年ぶりの超猛暑」ということで標高1000m余りのシャモニにおいてさえ連日35度越えの猛暑続き。その影響で氷河の状態が非常に悪くなってしまい、氷河を辿る「バリエーションルート」や「壁ルート」は殆ど取付くことさえ出来ない状況になってしまいました(モンブランのノーマルルートなど一部超人気ルートはトレース出来るようですしたがそれでも7月20日頃には一番ノーマルなグーテルートでさえ閉鎖になってしまいました)。
そういうことで超猛暑突入前に取付けた前哨戦的ルートは登ることが出来たのですが、メインの大物は登ることが出来ませんでした。結局仕方なくという訳ではありませんがロッククライミングばかりして過ごしました。まあそれはそれで充実した内容だったとは言えるのですがやはり「メイン」を登れなかったというのは悔しくてなりません。自分なりにかなりトレーニングをして臨んでいただけに力を出すまでもなく終わってしまったことが非常に悔しい思いです。それにしても私も8年連続でヨーロッパアルプスに通っていますがここ近年の環境変化には恐怖さえ感じます。夏シーズンに氷河を辿って登る「バリエーションルート」や「壁ルート」が殆ど登れなくなる日もそう遠くないように思います。しかし自分の情熱が続く限り、目標を達成する為にも通い続けていくことは間違いないので来年以降はちょっと時期を考え直して出かけるしかないかな?という思いに至っている今現在です。



フランスアルプス定番景色、ミディ針峰を望みます。大体初日はロープウェイで上がって高度順応を兼ねて上空からの氷河状況確認です。


ミディ駅からの景色、プラン針峰、ドロワット、クルトなどを望みます。


モンブラン・デュ・タキュル東面の大岩壁と氷壁。


右奥にモンブランとツールロンド。


シャモニのメイン通り。毎年何十回も行き来している通りなので「帰ってきたなぁ~」という思いにさせられます。


6月26日は先ずは前哨戦的にトライアングル・デュ・タキュル北壁のコンタミン・グリソーを単独登攀です。このルートは4年前にも同じく単独で登っているので2度目です。(赤線が登攀ライン)


ルート途中のクーロワールを登ります。フリーソロですがロープが重いので引っかかる心配がない場合は引きながら登っています(※これは私のやり方を自分の責任の上で行っています)。


頂上へ抜ける最後のアイスクーロワールを登ります。


頂上からはグランドジョラス、遠くマッターホルンまで望むことができました。


6月28日はトライアングル・デュ・タキュル北壁のコンタミン・マゾーを単独登攀です。一昨日のルートと同様、シャモニを代表するガイドの「アンドレ コンタミン」が1960年代に拓いたトライアングル北壁の3部作の一つです。このルートの登攀を以って3部作を全て単独で登ることができました。(赤線が登攀ライン)


核心部の70度の氷壁のフリーソロは流石に少々怖い思いをしながら登りましたが、核心部を越えて少し傾斜の緩んだ箇所に入ってようやく写真を撮ることが出来ました。やはりロープを引きながら登っています。ちなみにルート全般で余りにも氷が硬かったので左足親指の爪を潰してしまい帰宅した昨日完全に剥がれてしまいました。


ひたすらダブルアックス!


上部ミックス帯を登ります。


岩以外に何もない山頂へ到着です。後続して登ってきたイタリアのガイドパーティから「ブラボー!」の言葉と共に握手を求められたのは流石に嬉しかったです。


ベルト針峰方面を望みます。いつ見ても素晴らしい大絶景です。


ミディ駅への帰路、何気なく眺めた景色。
赤丸で囲った右からトラアングル、ツールロンド、遠くイタリアのグランパラディーソが綺麗に並んで見えるのを初めて発見しました。正面に見えるのが全て北壁で今までの山行でこれらの北壁を登ったことに少し感慨深い思いでした。


空き日にシャモニのゲレンデ、ガイアンの岩場で元地元在住のTガイド氏とクライミングを楽しんでいます。


次の山に向かいましたが超猛暑に突入してしまいルートに取付くことさえ出来ず、ただ帰るのは勿体ないのでツール針峰という非常に易しい山に初めて登ってみました。それでも例え易しくても山頂に立つというのは嬉しいものでした。


シャモニに戻ってからもキャンプ場でジッとしてられないのでミディのコスミックリッジというルートに登りました。このルートは3度目ですが独りだと毎回流石にチョッピリ刺激を楽しめるルートです。


この後は主に知り合いやキャンプ場で知り合った人、又は単独で「赤い針峰群」のマルチピッチのルートを6ルート登りました。


赤い針峰群の登攀


シャモニのクライミングは下山もガッツリ懸垂下降するルートが多く下山まで気が抜けません。


同じく赤い針峰群の登攀


同じく赤い針峰群の登攀


同じく赤い針峰群の登攀


赤い針峰群の単独登攀中のショット


同じく赤い針峰群の単独登攀中のショット

以上ざっくりと報告でした。メインを登ることは出来ませんでしたがひたすらクライミングの日々でそれなりに楽しめた1ヶ月間でした。


オマケ
な、な、なんとサプライズ! 
史上最高のソロクライマー、スイスの「ウェリ シュテック」がキャンプ場に滞在しにきたので一緒に写真を撮ってもらいました。
感激と緊張で顔が引き攣ってしまいましたが単独登攀を主に活動している自分にとってこれ以上ない出来事でした。

終わり。











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お知らせ

2015-07-23 10:30:55 | ガイド山行/雪山登山
長期間の休暇につき、大変ご迷惑をお掛けいたしました。
本日より通常業務を行っております。お問合せ、お申込み等通常通り対応させていただきます。
宜しくお願いいたします。

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