熱く・楽しくいこう!

山岳ガイド 江口正徳の仕事と日常

北アルプス 剱岳

2012-09-28 01:09:37 | ガイド山行/一般登山

9/25~27は、東京からご参加のOさんのご依頼で剱岳に登ってきました。
今回は自立した登山者を目指すOさん用の特別メニューで、様々なことを訓練していただきながら自分だけの力で剱岳に登っていただきました。普通に登るだけでも大変な剱岳ですが敢えてこのような登り方をすることで非常に有意義な訓練の場として利用できるのです。



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めざす剱岳!



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平蔵の頭、そしてカニノタテバイ付近を望みます。まさしく『岩の殿堂』



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カニノタテバイを登るOさん。念の為にここだけロープを使いましたがあくまでも気休め程度のつもりで登ってもらいました。なぜなら『自分の力で登るため!』



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憧れの剱岳登頂! やりました!ガッツポーズに喜びが溢れてますね! (ちなみにヘルメットといいポーズといいまるでロボコップのようです)



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3日間晴天に恵まれた剱岳でした。意外と知られていない「逆さ剱」に立ち寄って下山です。Oさん、充実した山行でしたね!
















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ロッククライミング講習

2012-09-23 08:25:52 | 講習

9/22は、和歌山県からご参加のIさんのご依頼でロッククライミング個人講習でした。 確保技術、支点構築技術、リードクライミング技術などを集中的に訓練していただきました。



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易しい岩場を使ってリードクライミングを実践するIさん。




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北アルプス 穂高岳山行

2012-09-23 08:17:12 | ガイド山行/一般登山

9/19~21は、兵庫県からご参加のTさんのご依頼で前穂高~奥穂高を登ってきました。 予定ではジャンダルムがメインでしたが天気の激急変により結局ジャンダルムは取り止めて下山となりました。 天候(合わせてエエ加減すぎる天気予報)に左右されまくりの今シーズン。シーズンも残り少なくなってきましたが良い天気を期待したいものです。



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晴天の前穂高岳から奥穂~ロバの耳、ジャンダルムの稜線を望みます。



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穂高の針峰群。右からロバの耳、ジャンダルム、コブの頭。



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吊尾根を辿って奥穂高岳の到着。



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翌日は早朝からザーザー降り! ジャンダルムは諦めて白出沢から下山しました。 白出沢出合から望む青空のジャンダルム。悔し~! 残念でしたが次は必ずジャンダルムに立ちましょうね!






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北アルプス 前穂北尾根~ジャンダルム

2012-09-16 05:34:20 | ガイド山行/バリエーションルート登山

9/11~14で、大阪にお住まいのHさんのご依頼で穂高バリエーションルート2本立て継続のルートを登ってきました。

私にとっては今シーズン2度目の北尾根、5度目のジャンダルムでした。これだけ登っても毎回緊張と満足感を存分に味合わせてくれるコースです。ホンットいつ登っても楽しませてくれます。

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「5.6のコル」から5峰を望みます。いよいよ登攀開始

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4峰を望みます

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3峰を望みます

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3峰、高度感満点の1ピッチ目を登攀中のHさん

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前穂山頂直下! 2峰を見下ろします

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北尾根を登り終えて待望の前穂高山頂! 早朝から頑張って登りましたYO~!

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穂高岳山荘から前日に登った北尾根を望みます。さすが穂高のシンボルというべき美しい姿ですね。

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ジャンダルムを望みます

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今回は直登ルートからジャンダルムに登りました

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素晴らしい晴天の下で登ることができました。Hさんの表情に目的を達成できた喜びが溢れていますね! おめでとうございます!


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ブライトホルン北壁 トリフティーグラード単独登攀

2012-09-08 15:06:51 | プライベート

少し休みができたのでようやく今夏にヨーロッパで登ったブライトホルン北壁について書いてみました。

ブライトホルンという山自体は『ノーマルルート』に限って言えばヨーロッパアルプスの中でも最も登り易い部類に入る山です。それだけに登山ツアー会社などでもたまに公募企画されています。しかしそれはあくまでも『ノーマルルート』であって、バリエーションルートということになると全く別次元となります。特にこの山の北壁一帯はスケールが大きく、傾斜も強く、物凄い迫力で突き上がっていてその威圧的な姿に圧倒されるほどです。 実際、昨年にもアタックしたのですが猛烈な恐怖やプレッシャーに襲われて敗退していたのです。特に単独登攀での挑戦はそれら精神的なことがモロに影響してきます。ということで「今年こそは絶対に!」という思いで再度登りに出かけました。 結果的には今年は完登することができました。

ルート内容としては単純な「壁」や「稜」のルートではなく、クレバスの多い2つの氷河を横断してようやく取付きに達し、そこから標高差1300mを急な岩稜、氷河の段差の乗り越し、クレバス帯の通過、急な氷雪壁からミックス壁、そして最後にまた氷雪壁の登攀という感じで、盛り沢山?の最初から最後まで全く気の抜けない登攀でした。特に見渡す限り一人のクライマーも居ない中でそのような登攀を行うことは非常に恐ろしいものがありました。でもその点、大きなスケールの中でのプレッシャーとの向き合い方や気持ちの持ち方、その他多くのことを学べたと思っています。そういう意味で非常に良い経験ができたと実感しています。

Photo

ブライトホルン全景。赤い実線が登攀ルート。

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氷河からルート上部を見上げます(偵察時)

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同じくルート上部(偵察時)

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ルート中間部くらいから上部壁を望みます。

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上部壁を見上げます。この上部壁だけでも標高差500m! 平均斜度60度。部分的に70度の氷雪壁とミックス壁が続きます。

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上部壁内のミックス壁部分を進みます。氷雪部分はダブルアックス、ミックス部分はアイゼンクライミングで登っていきます。 実は写真が撮影できる場所はまだまだ易しい部分なのです。ロープを使用しない完全なフリーソロで登っているので殆ど写真を撮ることができないのです。

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長い登攀を経てようやく山頂に到着。自分が刻んだ唯一のトレースを見下ろします。感動で胸がいっぱいになりました。

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山頂にはノーマルルートを登ってきた登山者が大勢でした。さすが人気の山ですね。 下山は易しいノーマルルートを下りましたが実はこの下りにとても苦労しました。というのも北壁登攀で酷使し過ぎた両太ももが攣りまくり、時折膝から崩れ落ち、悲鳴を上げながらの下山となったからです。でも大変な思いをして登った山こそ思い出深いものになるのです。そしてまた次を目指して登りに行きたくなるのですね。


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