(2021-4-19ブログ参照)
ここ法然院は善気山万無教寺と号し、浄土宗系単立寺院だ。
この地はもと法然上人が弟子の住連、安楽と六時礼讃を勤めた旧跡(前ブログ安楽寺を参照)で、
寛永年間(1624~1644)ほとんど廃絶していたのを
延宝8年(1680)知恩院第38世万無心阿上人と弟子忍澂が中興したものである。
本堂までの参道は空気が少しひんやりして、
他の寺院にはないとても気持ちの良い気に包まれる感じ。
また、紅葉も当寺は少し早いようで、まだ真っ赤にはなっていなかった。
逆に緑と黄にもみじの先が赤味がかっていてこのグラデーションが
今まで真っ赤な紅葉をたくさん見てきただけに逆に新鮮に見えた。
法然院のシンボルとなっている茅葺きで数寄屋造りの山門。
前後は石段になっていて少し高い位置に門が造られているのがとてもインスタ映えする。
茅葺きに苔が生え、皆ここで立ち止まって無心にカメラを向けている。
山門をくぐると両側に白い盛り砂がある。
これは白砂壇といって水を表し砂壇の間を通ることによって心身を清めて浄域に入ることを意味している。
この日は水流にもみじが描かれていたが数日毎に描き替えているらしい。
とても京都らしい風情で絵になる。
もとは元禄7年(1694)建立の大浴場であったが昭和52年(1977)に内部を改装し、
現在は講演会、個展、コンサートなどに利用されている。
この日は悲願会と称して法話が行われていたのが参道を歩いていて聞こえてきた。
山門に向かって太陽の光で輝いていたもみじ。
紅葉は太陽の光が射しているのといないのでは大違いだ。
法然院には谷崎潤一郎はじめ、内藤湖南、河上肇、九鬼周造、、濱田青稜、福田平八郎などのお墓もある。
青空の下、きれいに紅葉した木々の下の立つ多層石塔。
その存在感の力に思わずシャッターを押してしまった。