京王線飛田給駅より徒歩5分、西武多摩川線多摩駅より
徒歩約20分、H29年3月竣工同年11月25日開業した
武蔵野の森総合スポーツプラザ。東京2020オリンピック、
パラリンピックではバトミントン、近代五種のフェンシング、
車いすバスケット会場になる施設だ。ここは大型スポーツイベントだけでなく
コンサートなどのエンターテイメントも開催できるプラザだ。
意匠的にもなめらかな流線型デザインを採用し
特徴的なランドマークとなっている。
総敷地面積約33,500㎡(約1万坪)の内にメインアリーナ棟、
サブアリーナ棟が建設された。設計は日本設計、
施工者はメイン棟が竹中工務店JV、サブ棟が鹿島JV。
総工費は351億円を投下したそうだ。
これによって隣接する味の素スタジアム、西競技場との一帯運営により
効率の良いイベント運営が可能になった。
メインエントランスのホワイエには何組もの見学者グループが
居たのが印象的であった。館内を見学している間にも
多くの見学者とすれ違った。初めて完成したオリンピック施設ということが
現在、関心度が高い施設となっているのだろう。
施設内を見学する前に会議室で、館長はじめ㈱JTB事業統括部
全社ユニバーサルツーリズム担当マネージャー、
トランスコスモス㈱クリエイティブサービス課チーフの
皆さんから説明、講話を受けた。このような会議室が
移動パーティションを使うことによって、4室も取れるそうだ。
本プラザは指定管理者制度を採用しており、現在5社が委託を受けている。
館長さんは若い女性の方でビックリした。この多目的施設は
スポーツに安く、商業イベント(年15本位コンサート)は高く
金額を設定しているそうだ。
当スポーツプラザは様々なところに心のバリアフリー
(ユニバーサルデザイン)が施されている。
この駐車場にも思いやり駐車区画なるゆったりしたスペースを
とった駐車場を設けている。実際に障害者の方が車いすで実証もしてくれた。
階段の手すりもなかなかお洒落なデザインで施工されていたのでパチリ。
メインアリーナ棟は地上4階、地下1階。バスケットボールコート
4面分(約4,900㎡)観客席数6,018席(固定)、仮設席設置等により
最大収容人数1万人以上、大型映像装置も一面ある。
このアリーナは東京都体育館の1.5倍もあり都内で最大規模となっている。
天井もモダンでこったデザインだ。武蔵野の木漏れ日を
イメージした印象的なモザイクデザインを採用しているとの事。
壁面をよく見るとゆるやかなカーブを描いていてやさしい印象を与えている。
又、アリーナでは合計1,440席のロールバックチェア
(可動式仮設観客席)を使用することにより、
様々なイベントの観戦形式を実現することができる。
メインアリーナ3F部分には安全とアクセシビリティ、サイトライン(可視線)
に配慮した69席の車いす専用観戦スペースと同伴者用の
55席を完備している。固定観客性も今までの席の広さより
ゆったりとしたスペースが確保されており、
一番前列は取り外しができるようになっており、
様々な方に快適な観戦を提供できる工夫がされている。
今迄見たことが無い大きな放水銃が2基設置されていた。
当スポーツプラザを見学して、感じたのは随所にやさしい曲線の
ファザードがあり、人の温もり優しさを感じさせる。
この建物の工事着工時では東京オリンピックは未定だったが
決定後オリンピックガイドラインにのっとって追加工事が行われ竣工したとの事だ。
ガラスの壁面の前には石の入った金網のかご(蛇籠)がグルリ並べられていた。
これは一体何?と質問してみたら、この石は多摩川の石で
視覚障害者がガラスにぶつからない様に、手前に置いてあるとの事。
それ以外に何かのレガシーを表現していると言っていたが忘れてしまった。
このスポーツプラザの隣にはFC東京、東京ヴェルディの
ホームスタジアムである味の素スタジアムがある。
さらに隣にはアミノバイタルフィールドがある。
ここは昨年日大アメフトが悪質タックルをした競技場だ。
こちらはサブアリーナ。バスケットボールコート2面分(約1,800㎡)
固定観客席数340席、そして可動畳の設備により
武道館としても利用が可能だ。さらに奥には全長50M 8コース
25mプール2面に分割できるプールがある。
観客席数185席(別フロア)、水深は0~3Mで調整可能で
国内公認取得のプールだ。他にこの武蔵野の森総合スポーツプラザの
中にはトレーニングジム、フィットネススタジオ、ロッカールーム
(800台以上)、温浴室、キッズスペース、カフェのほか
インフォメーションカウンター総合受付2ヶ所がある。
又、メインアリーナ、サブアリーナを結ぶ広大な
ペデストリアンデッキの多目的スペースでは展示会や
各種教室、物品販売なども行なえる所になっている。
この多目的施設は多摩地域のスポーツ振興活性化、
地域の貢献などの街づくりに大きく寄付することでしょう。