思考の部屋

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「江戸学」を学ぶ

2009年12月01日 | 歴史

 未到散人さんから「江戸しぐさ」という言葉を教えてもらいました。
「しぐさ」ですので漢字は「仕草」かと思ったところ「思草」と書くようです。

「江戸しぐさ」とはどういうものかといいますと、BIGLOBE百科事典(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)によると、

江戸しぐさ(えどしぐさ)は日本における江戸期の商人の生活哲学・商人道。しぐさは仕草ではなく思草と表記する。もともと商人(あきんど)しぐさ、繁盛しぐさといわれ多岐にわたる項目が口伝により受け継がれたという。現代の世相に鑑み江戸人の知恵を今に生かそうという観点から教育界・宗教界の一部で注目され始めている。かつ、一部小中学校の道徳の時間にも取りあげる動きも広がっている。商家に伝わる門外不出の未公開の処世術あるいは、倫理観、道徳律、約束事ともいうべきものであろうが、未公開かつ口伝であったことから正確たる文書は現存せず芝三光(しば・みつあきら)(本名=小林和雄)とその後継者により普及されてきた。評論家の牛島靖彦によればそもそも商人(あきんど)しぐさを「江戸しぐさ」と命名したのは、芝三光であるという。

だということです。
 どんな「しぐさ」があるかといいましと、

○傘かしげ…雨の日に互いの傘を外側に傾け、ぬれないようにすれ違うこと
○肩引き…道を歩いて、人とすれ違うとき左肩を路肩に寄せて歩くこと
○時泥棒…断りなく相手を訪問し、または、約束の時間に遅れるなどで相手の時間を奪うのは重い罪にあたる
○うかつあやまり…たとえば相手に自分の足が踏まれたときに、「すみません、こちらがうかつでした」と自分が謝ることで、その場の雰囲気をよく保つこと。
○七三の道…道のど真ん中を歩くのではなく、自分が歩くのは道の3割にして、残りの7割は他の人のためにあけておくこと
○こぶし腰浮かせ…乗合船などで後から来る人のためにこぶし一つ分腰を浮かせて席を作ること 

などがあるそうです。

 以前現在NHKラジオ第2放送で石川英輔先生の「世直し大江戸学」という番組が放送されています。

 その中で「江戸の巡査は12人」という話がありました。
 世界最大の百万人都市を「支配」していた町奉行所に所属していた幕府の役人は、行政官と司法官を逢わせて292人だけであったということです。

 さらに驚くことに292人のうちで巡査役の「定町廻同心(じょうまちまわりどうしん)はわずか12人だったとのことです。

 第2の都市であった大阪はどうであったかといいますと、40万人都市で大阪町奉行所にいた定町廻同心はわずか4人であったそうです。

 石川先生曰く「江戸幕府は、がんじがらめどころか都市行政でさえこの程度の人手しかない小規模政府だったことをまず知っておいてほしい。」といっていましたが、どうも世の中ルサンチマンお方が多く、直ぐに懐疑的に一部の悪しき事実で全体を語る民俗学者に騙されてきたように思います。

 もう一度「江戸時代」を自分なりに見直すのもよいかもしれません。
 江戸時代にはすばらしい僧侶、学者が沢山いました。

 参考ですが「江戸しぐさの授業」というサイトがありました。一読をお勧めします。

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