月曜日は、台風のため都内スタジオでの練習は取りやめ。
午後はすっかり晴れて、予定通りサントリーホールへ出かけました。
五嶋みどりさんの「サントリーホールスペシャルステージ2014」の第1日目、「公開マスタークラス」です。
会場はブルーローズ。
大ホールは「公演中止」でした。
私はてっきり台風の影響で中止にしたんだろうと思っていたんですが、ニュースになっていた川島素晴氏の個展演奏会だったんですね。
早い時期にチケットが完売していたマスタークラス。
受講生は4人です。
一般的なマスタークラスは受講生が受講料(レッスン料というか参加費というか)を払うと思いますが、今回無料なんです。
それどころか募集要項を見ると、交通・宿泊費が10万円まで補助されるんです。すごい。
聴講料は1000円です。これも破格の安さだと思います。
みどり教育財団がいまはミュージック・シェアリングという組織になって、「本物の音楽を世界の子供たちに届ける」という理念で活動なさっているそうです。
このマスタークラスに参加した4人の方は、翌日・翌々日のみどりさんのリサイタルのプレコンサートとして大ホールのステージで演奏できるんです。
協奏曲の夕べ(10日)のプレコンサートは、「楽器指導支援プログラム」参加3校(養護学校、特別支援学校の音楽部などの生徒)がステージに。
本当に素晴らしい経験をされることでしょうね。
さて、開演時間になって、楽器ケースを持ったみどりさんと受講生登場。
なんとみどりさんは私の席のすぐ前に座ったんです。ステージではなく、客席で受講生の演奏を聴いていました。
あまりに近くて、ドキドキ。
受講生が1曲弾き終わって、みどりさんはステージに上がり、質問したりアドバイスしたり。
特に印象に残ったのは、みどりさんはすぐには楽器を弾かず(お手本のような音をすぐに出さず)歌を歌うんですが、その声がとても美しく表情豊かなんです。
・ステージでは間の取り方を考える(その場の響きをよく聴く)
・奏者の体の動きは聴いている人にイメージを伝える
・常に歌う。指はそれに付いてくる
・長いフレーズは右手、速いところは左手で歌う
・「休み」も弾いているときのように意識して
・どうやってテンポを決めるか(速すぎるとせっかくのディテールが伝わらない)
などなど、とてもわかりやすく説明していました。
Allegroのいろいろな種類(con brioとか)を指定して受講生に弾かせて、みどりさんが「それはちょっと違う」のようなやり取りがあって、私にはそういう微妙な感覚がわからないなと思いました。文章で書くとおもしろくないですが、その場では「はぁ~」という感じだったんですよー。
1人約1時間程度の持ち時間で、休憩15分。さらに後半お2人。
聴いていても「ちょっと長い」と思ったので、この日の朝4時に日本に着いたみどりさん、お疲れになったことでしょう。
気になったことは、受講生が弾き終わると、みどりさんは
「何か質問ありますか」
と奏者にまず声を掛けるんです。
その返事が
「大丈夫です」
なんですよ。
大丈夫って、変じゃないですかねー。
特にありません、ならまだしも、大丈夫って。
あれだけ練習したならその過程で何か問題に思ったことがあるだろうし、目の前にみどりさんがいるのに、何も自分から聞くことがないなんてなぁ。
しかも、みどりさんがいろいろアドバイスしても「はい」「わかりました」などの返事もしない。
小さい頃からずっとレッスンを受けてきたんでしょうが、ずっと返事をしてこなかったのかしら。
そんなことが気になりました。
レッスンが終わったときに、きちんと「ありがとうございました」とみどりさんに言った受講生は1人だけでした。
最後には質疑応答コーナーがありました。
さっきまで「受講生から何も質問が無いなんて」と文句を言っていたくせに、急に自分が質問をする立場になったら、思いつかないものですね。
お2人の方が手をあげて、あとは司会の方がひとつ質問して終了になりました。
少し前、知り合いから「シルベスさんはマンドリンの人なのに、ヴァイオリンのマスタークラスにどうして行くの?」と言われました。
楽器は何であれ、「音楽」「演奏」ということは共通しているし、その道で大活躍している人がどのような指導をするのかはとても興味があります。
というわけで、機会があれば弦楽四重奏でも声楽でも、マスタークラスに足を運んでいます。
同じような話で、マンドリンを弾いているからと言って、マンドリンの先生にレッスンを限定することはないと思っています。
四重奏はヴァイオリンの先生に見てもらったことがありますし、ギターの先生からいいアドバイスをもらえることもあります。
作曲の先生はまた視点が違っておもしろいです。
何か限定してしまうのは、世界が狭くなってしまう気がします。
午後はすっかり晴れて、予定通りサントリーホールへ出かけました。
五嶋みどりさんの「サントリーホールスペシャルステージ2014」の第1日目、「公開マスタークラス」です。
会場はブルーローズ。
大ホールは「公演中止」でした。
私はてっきり台風の影響で中止にしたんだろうと思っていたんですが、ニュースになっていた川島素晴氏の個展演奏会だったんですね。
早い時期にチケットが完売していたマスタークラス。
受講生は4人です。
一般的なマスタークラスは受講生が受講料(レッスン料というか参加費というか)を払うと思いますが、今回無料なんです。
それどころか募集要項を見ると、交通・宿泊費が10万円まで補助されるんです。すごい。
聴講料は1000円です。これも破格の安さだと思います。
みどり教育財団がいまはミュージック・シェアリングという組織になって、「本物の音楽を世界の子供たちに届ける」という理念で活動なさっているそうです。
このマスタークラスに参加した4人の方は、翌日・翌々日のみどりさんのリサイタルのプレコンサートとして大ホールのステージで演奏できるんです。
協奏曲の夕べ(10日)のプレコンサートは、「楽器指導支援プログラム」参加3校(養護学校、特別支援学校の音楽部などの生徒)がステージに。
本当に素晴らしい経験をされることでしょうね。
さて、開演時間になって、楽器ケースを持ったみどりさんと受講生登場。
なんとみどりさんは私の席のすぐ前に座ったんです。ステージではなく、客席で受講生の演奏を聴いていました。
あまりに近くて、ドキドキ。
受講生が1曲弾き終わって、みどりさんはステージに上がり、質問したりアドバイスしたり。
特に印象に残ったのは、みどりさんはすぐには楽器を弾かず(お手本のような音をすぐに出さず)歌を歌うんですが、その声がとても美しく表情豊かなんです。
・ステージでは間の取り方を考える(その場の響きをよく聴く)
・奏者の体の動きは聴いている人にイメージを伝える
・常に歌う。指はそれに付いてくる
・長いフレーズは右手、速いところは左手で歌う
・「休み」も弾いているときのように意識して
・どうやってテンポを決めるか(速すぎるとせっかくのディテールが伝わらない)
などなど、とてもわかりやすく説明していました。
Allegroのいろいろな種類(con brioとか)を指定して受講生に弾かせて、みどりさんが「それはちょっと違う」のようなやり取りがあって、私にはそういう微妙な感覚がわからないなと思いました。文章で書くとおもしろくないですが、その場では「はぁ~」という感じだったんですよー。
1人約1時間程度の持ち時間で、休憩15分。さらに後半お2人。
聴いていても「ちょっと長い」と思ったので、この日の朝4時に日本に着いたみどりさん、お疲れになったことでしょう。
気になったことは、受講生が弾き終わると、みどりさんは
「何か質問ありますか」
と奏者にまず声を掛けるんです。
その返事が
「大丈夫です」
なんですよ。
大丈夫って、変じゃないですかねー。
特にありません、ならまだしも、大丈夫って。
あれだけ練習したならその過程で何か問題に思ったことがあるだろうし、目の前にみどりさんがいるのに、何も自分から聞くことがないなんてなぁ。
しかも、みどりさんがいろいろアドバイスしても「はい」「わかりました」などの返事もしない。
小さい頃からずっとレッスンを受けてきたんでしょうが、ずっと返事をしてこなかったのかしら。
そんなことが気になりました。
レッスンが終わったときに、きちんと「ありがとうございました」とみどりさんに言った受講生は1人だけでした。
最後には質疑応答コーナーがありました。
さっきまで「受講生から何も質問が無いなんて」と文句を言っていたくせに、急に自分が質問をする立場になったら、思いつかないものですね。
お2人の方が手をあげて、あとは司会の方がひとつ質問して終了になりました。
少し前、知り合いから「シルベスさんはマンドリンの人なのに、ヴァイオリンのマスタークラスにどうして行くの?」と言われました。
楽器は何であれ、「音楽」「演奏」ということは共通しているし、その道で大活躍している人がどのような指導をするのかはとても興味があります。
というわけで、機会があれば弦楽四重奏でも声楽でも、マスタークラスに足を運んでいます。
同じような話で、マンドリンを弾いているからと言って、マンドリンの先生にレッスンを限定することはないと思っています。
四重奏はヴァイオリンの先生に見てもらったことがありますし、ギターの先生からいいアドバイスをもらえることもあります。
作曲の先生はまた視点が違っておもしろいです。
何か限定してしまうのは、世界が狭くなってしまう気がします。
完全に同意します。
私はギターをやっていますが、ギターをやるためにギターやっているんじゃなくて、自分にとって音楽表現を一番やりやすいのがギターなんてギターやっています。
そう思っています。
もっというと、ギター弾きながら究極に求めているのは“歌”です。人の声です。
こればかりはどんな楽器の名手でも追いつけない領域だと思っています。
私も同じです。
一番表現しやすいのがマンドリンだからマンドリンを使ってる。
人の声、確かにそうですね。
かつて、みなとみらいで、歌の先生が登場したら圧倒されましたね。
ああ、今日も夜更かしをしてしまいました。
京都のホテルが決められないー。