雑誌で、オバマ大統領再選後の米国の軍事戦略を見た。どの国も経済力に見合った軍事力しか維持できない。米国でも予算削減の状況にある。強制削減が行われるかもしれない。米国の世界戦略は、アジア、太平洋重視になっている。最新鋭のF22戦闘機をグアムや沖縄に配備している。中国はアクセス拒否戦略で米国を東シナ海や南シナ海から遠ざけようとしている。北朝鮮も人工衛星と称する長距離ミサイルを発射したり、核実験を行いそうで油断できない。イランのホルムズ海峡封鎖の動きにも対応しなければならない。ロシアも抵抗している。テログループはアフリカに足場を移している。アデン湾などでは海賊がいる。米国が単独では世界の警察官をできない。パートナー国を作って協力してもらおうとしている。日本にも協力を期待している。2011年のリビアの戦いでは、当初は米国が前面に出て戦ったが、途中で給油とか情報提供という支援に変わった。代わりに攻撃はヨーロッパの戦闘機が行った。イラクからの撤退で陸軍や海兵隊は縮小傾向になる。戦略核兵器ではオバマ大統領が核なき世界を演説したが、核兵器保有が大国の証であるという意識がある。通常兵器はF35戦闘機のように同盟国と共同開発し大量生産でコストを下げる。戦力維持の方策として、防衛産業を維持し武器を整備し、人材を予備役で確保する。対テロ戦争でのアフリカでの拠点がない。特殊部隊や、無人機による攻撃を了解なしに行うことに相手国が怒る。サイバー防衛も重要だ。中東の石油に依存しないようにするエネルギー戦略で、バイオ燃料などの代替燃料が開発されているが、米国の産油州の議員が代替燃料の開発に反対しているという。米軍の戦略を見ると世界情勢がわかるようだ。自民党の安倍首相が日本国憲法を変えて、自衛隊を国防軍にして米軍と共同作戦をしたり、交代することができるようにしようというのは、この米国の戦略に応じたものだろう。