会社にいる弟から午前11時ごろに電話があり、老母の具合が悪そうだったので見てきてほしいという。老母の家に行くとベッドに横たわって、水がほしい、バケツに入れて持ってきてという。とりあえず小型のペットボトルを持っていって飲ませて、洗面器に水を入れて持っていった。熱中症のようだ。戸を開けて外の風を入れると涼しくなってきた。バナナとビスケットをもってきて食べさせた。救急車を呼ぶかどうか考えた。弟に電話して状況を伝えた。バナナを食べたので少し元気になったかと思って様子を見ることにした。エアコンがある部屋に移そうかと思い、食堂のテーブルを移動してスペースを作った。母はぐったり寝ているので移動できそうもない。テレビをつけて時間を過ごした。午後6時30分ごろに弟が帰ってきて母の様子を見る役を交代した。熱中症も命にかかわることだ。夏が心配だ。
お中元の時期になった。デパートに行って毎年恒例の贈り先に贈る。いい品物があるので自分にも贈る。お中元先も絞り込んで少なくする。デパートに出かけると、節約しなければならないのに妻の衣類をあれこれ買ってしまう。欲しい物を買った喜びとお金の減った悲しみが混ざり合う。ふところと背中が寂しくなる。帰りのマイクロバスで渋谷の町を通った。ネオンや看板の光はあるが道路が暗くて人の顔も見えない。放射能の舞う暗黒の街になったと実感した。