ずいぶん前、箱根で偶然出会った温泉好きな人に「どこかいい温泉は知りませんか?」と尋ねたことがありました。その時の答えが、ほったらかし温泉でした。だから、ずっと行きたいと思っていた温泉ではありました。そこへ行きたいと妻が言い出したのは今年の正月過ぎだったのですが、忙しい日が続き都合がつかず、ようやく出かけることができました。車で行った方が便利なところです。途中雨に降られながら中央自動車道を東に向かい走りました。放ったらかし温泉は夜明け前にオープンしてくれるサービスがあり、湯船に浸かりながら日の出を拝むことができるので有名です。しかし、そのために夜中移動するのも大変なので朝出発して午前中までに湯上がりする計画にしました。ネーミングからして開放的な温泉を想像します。その通り。丘の上にある露天風呂から甲府盆地が見下すことができる他、天気が良ければ富士山も見えます。そう。天気が良ければ。今日は雨がぽつりぽつりと降る空模様だったので景色はちょっと残念でした。掘っ建て小屋がいくつも並んでいて、どこが温泉なのかわからないほど殺風景な温泉施設です。入泉料は800円。方向が違う「あっちの湯」と「こっちの湯」は眺めが違います。どちらも男女風呂がありますが別料金です。新しくできた「あっちの湯」は人気があるようです。最初なので「こっちの湯」に入ることにしました。ガスが立ち籠める幻想的な風景と言えば聞こえはいいですが、雲で遠くまで見通すことができません。でも、しばらく誰も入ってこなかったので貸切状態でした。内湯もありますが、特筆すべきことはありません。露天は、あつ湯とぬる湯に分かれ、ぬる湯でゆっくりすることができました。下段に岩風呂も用意されていて、まさしく山の原野の中で温泉に入っている気がします。いいです!温泉の境から先はそのまま山の斜面なんですよ。お湯はアルカリ性単純泉。無色透明無味無臭。加温してあります。ですからお湯は特徴がありません。雲の隙間から見える甲府市街を眺めなていたら、頭の中がぼよよーんとなっていきます。天気が良いと気持ちも腫れそうです。日の出も夜空も富士山もあったらいいでしょうねえ。開放感は抜群の温泉でした。手作りという休憩所は広くて良いと思います。何だか全体的にキャンプ場みたいな施設が多い気がしました。「あっちの湯」も入ってみたくなります。

ほったらかし温泉 公式サイト

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