枯れて来ています。何がって。私、自分自身のことです。若い時にはもっとおどろおどろしく、斬新な映画を見つけるのに没頭し、それに自分自身の何かを結び付けていた。恐らく自分をはばたかせる何かを探していたのだろう、、。
時は経ち、自分が確立してきたせいなのか(いい意味でも悪い意味でも)、それでも小さな明日を信じてる自分がいる。そのために映画を今でも見る。だからこういう映画がとても気になる。なっている。
作品としては映像がシャープで切れ味がいい。4人に焦点を(特に当たり前だがコンビの二人に)合わしているので、動きがよくわかる。無駄なシーンがない。いい脚本と秀逸な演出。それに輪をかけるいい演技。これがそろえば面白くないわけがない。
コンビって、長年やっているとちょっと色気をなくした夫婦みたいなところがあるんだよね。だから、スタンがオリバーのことを愛してると言ったって、(今流行りのあれでなく)本当に信頼できる愛の形を伝えてるんだって分かる。
人間本来の関係にまで行き着いたコンビと、それに連なってお互いの妻同志もしっかりと心を結ばれる。
いい映画だなあと思ってエンドクレジットを見ていると、この最後のアイルランド公演の後、二人の共演はなくなったが、スタンはそれ以降オリバーが亡くなった後も彼らの脚本をずっと書いていたという。
ジーンときますね。エンドクレジットでこれほど感動させる映画もまた珍しいデス。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます