このところ東の作品を読んでいる。若きころよく出向いたススキノが何となく気になって読んでしまう。しかもいかしたカクテルなどをちびり飲んで人生を考える。(まあ、小説ではそんな静かな時間帯はないが)そんな雰囲気を与えてくれるこの作家のテーマが好きだ。
今回は警察がどうしても手が出せない女子高生行方不明事件の被疑者と親友になってくれという頼みである。そしていやいや会うと、彼が一番好まない種類の男であった。そして、、。
という風に読ませてくれる。会話もエスプリが効いており、またぷっと吹き出してしまう行間も多い。センスがある。まさに北の都会でうごめく人間像を描いてすこぶる秀逸である。
ただ本作、ちょっとグロ過ぎた。ラストの結果はどう考えても異臭が匂う感。でもこればっかりは真実なんだから仕方がないか。
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