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さよならドビュッシー (2010 中山 七里著)(宝島社) 85点

2016-07-18 20:40:41 | 読書遍歴

うーん、やられたな。ミステリーの触れ込みだけど、大やけどをした少女が、いかにピアニストとして成長していくかが詳細に書かれていたので、そっちの方に感心が行ってましたね、僕としたことが恥ずかしい限り。

でもこのアッと驚くどんでん返しは強烈で、考えたら冒頭の火事のところで変に思ったんだけど、失念していましたね。でも忘れててかえって面白かったよ。

ミステリーとはいえ、クラシックに造詣の深いことはこの小説の魅力であります。これだけ読ませる小説も少ないのでは。中山のファンになりましたよ。

でもねえ、あれだけの岬洋介がこの結末のあと、世間的にはかなり評判を落とすのではなかろうか。でも次はラフマニノフらしいから、心配無用なのかな。

ミステリー、面白いものは面白いと言おう。


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