Sightsong

自縄自縛日記

フランク・ライト『Center of the World』

2013-04-09 00:06:56 | アヴァンギャルド・ジャズ

Frank Wright (ts, bcl)
Bobby Few (p)
Alan Silva (b)
Muhammad Ali (ds)

フランク・ライト『Center of the World』(Fractal、1972、73、78年録音)は2枚組で、1枚目に「Center of the World」、2枚目に「Last Polka in Nancy」というタイトルがつけられている。

1999年にCD化された際に入手したのだが、1年の大半は棚の中で1ミリも動かない。たまには聴こうと思って、さっきから、続けて流している。ずっと座って聴いていると、頭が朦朧としてきて、ながら読みの本を床にぼとりぼとりと落としまくる始末。

ライトは、もう延々と、ただひたすらに、サックスをぐぎゃーぶひょーと鳴らし続け、時に興奮して叫んだりする。確かにボビー・フューの硬質で切れ味よく躍り出てくるピアノは格好いいが、それでも続けて聴くには限界がある。かつての、暑苦しくエネルギー全開、毛穴も全開、体液も全放出といったフリージャズである。こういうものを「愛聴」している人は世界にどのくらいいるのだろう。

ちょっとだけ、セロニアス・モンク風のメロディーを楽しんでみたり、ポルカでよくわからないが盛り上がる局面もあり、その時には涼しい風が吹いてきて救われたような気がする。

などと書いていたら、2枚聴き終わった。次はいつ棚からまろび出てくるだろう。

●参照
A.R.ペンクのアートによるフランク・ライト『Run with the Cowboys』
エバ・ヤーン『Rising Tones Cross』(ペンクの絵の前でライトが吹く映像)


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