シシー・スペイセク『Spirant』(Daymare Recordings、2016年)を聴く。
Martín Escalante (as)
John Wiese (b, tape, electronics)
Charlie Mumma (ds)
Ted Byrnes (perc)
C. Spencer Yeh (vln, voice)
マーティン・エスカランテ+ウィーゼル・ウォルター『Lacerate』に引き続きエスカランテ物を聴くわけだが、これもまたDS度(どうかしてる度)が高い。
ふたりの打楽器は爆発的であったり、何気に繊細であったり(笑)と変貌する。ここにヴァイオリンやベースやエレクトロニクスの擦れるタイプの音がとにもかくにも参入する。『オペラは踊る』において後先考えず部屋の中に積み重なるマルクス兄弟である。そして、エスカランテは上下左右に向けて沸騰と噴火を繰り返す。
シシー・スペイセクはジョン・ウィーゼを中心とする柔軟なユニットのようだが、他でも『キャリー』みたいなのか。キャリーに殺られるかもしれないし、ライヴを観る際には負けないぞという態度が必要か。
●マーティン・エスカランテ
マーティン・エスカランテ+ウィーゼル・ウォルター『Lacerate』(2018年)