Sightsong

自縄自縛日記

ペーター・コヴァルト『Total Music Meeting 1997 - Solo Bass』

2020-02-11 09:11:43 | アヴァンギャルド・ジャズ

ペーター・コヴァルト『Total Music Meeting 1997 - Solo Bass』(FMP、1997年)を聴く。

Peter Kowald (b)

FMPからの発掘盤だがデジタルリリースのみだろうか。

ベルリンの第30回Total Music Meetingにおけるコントラバスソロであり、1時間弱の演奏が2回。コヴァルトの音色は絹のようだと思ってきたけれど、ここではそれどころでない異様な音が放出されている。

たしかに低音がマッスとなって攻めてくるのではないから絹的ではある。しかしそれに加え、金属が震えるような高周波の音、コントラバスの胴体の中で反響したようなくぐもった音、内部をえぐりだすような音、それらが喉歌を思わせる倍音をさらに拡張させていくつもの周波数の山を持って、共鳴によるうなりも伴って、聴く者を取り囲む。文字通り魅惑的。

●ペーター・コヴァルト
齋藤徹『Contrabass Solo at ORT』(2010年)(コヴァルトのコントラバスを使った作品)
アシフ・ツアハー+ペーター・コヴァルト+サニー・マレイ『Live at the Fundacio Juan Miro』(2002年)
アシフ・ツアハー+ヒュー・レジン+ペーター・コヴァルト+ハミッド・ドレイク『Open Systems』(2001年)
ペーター・コヴァルト+ローレンス・プティ・ジューヴェ『Off The Road』(2000年)
ラシッド・アリ+ペーター・コヴァルト+アシフ・ツアハー『Deals, Ideas & Ideals』(2000年)
ペーター・コヴァルト+ヴィニー・ゴリア『Mythology』(2000年)
ペーター・コヴァルトのソロ、デュオ(1981、1991、1998年)
ペーター・コヴァルト『Was Da Ist』(1994年)
ジュリアス・ヘンフィル+ペーター・コヴァルト『Live at Kassiopeia』(1987年)
エバ・ヤーン『Rising Tones Cross』(1985年)
高柳昌行+ペーター・コヴァルト+翠川敬基『Encounter and Improvisation』(1983年)


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