ラシッド・アリ+ペーター・コヴァルト+アシフ・ツアハー『Deals, Ideas & Ideals』(Hopscotch Records、2000年)を聴く。ジャケットは、コヴァルトのお馴染みのヘタウマ絵。
Rashid Ali (ds)
Peter Kowald (b)
Assif Tsahar (ts, bcl)
アリのドラムスは、断絶を好まない。竜や蛇のようにのたくり、周囲の有機物を絡めとる。コヴァルトのベースは、ひとつひとつの音色が絹のようでいて、かつ、多数の絹がウェハースとなって重層的な音の塊となる。ツアハーもこのふたりと一緒に走り、飛行し、さまざまな感情を音にする。三者三様とはこのようなトリオのことを言う。
この2年後には、ドラムスがサニー・マレイに交代して『Live at the Fundacio Juan Miro』を吹き込むが、甲乙つけがたい。
●参照
アシフ・ツアハー+ペーター・コヴァルト+サニー・マレイ『Live at the Fundacio Juan Miro』
ペーター・コヴァルト+ヴィニー・ゴリア『Mythology』
ペーター・コヴァルトのソロ、デュオ
プリマ・マテリア『Peace on Earth』、ルイ・ベロジナス『Tiresias』(アリ参加)
ラシッド・アリとテナーサックスとのデュオ
ジェフ・パルマー『Island Universe』(アリ参加)
アリス・コルトレーン『Universal Consciousness』、『Lord of Lords』(アリ参加)
アリス・コルトレーン『Huntington Ashram Monastery』、『World Galaxy』(アリ参加)
ロヴァ・サクソフォン・カルテットとジョン・コルトレーンの『Ascension』(アリ参加)
エバ・ヤーン『Rising Tones Cross』