さがゆき+アニル・エラスラン『Shadows』(地底レコード、2018年)を聴く。
Yuki Saga さがゆき (vo)
Anil Eraslan (cello)
ヴォイスには地の底や水の底や心の底から立ちのぼってくるような凄みがあるのに、なぜか軽い。ふわりふわりと遊泳しているようなのに、ぞくりとする凄みがある。この両極の併存はなんだろう。
その、あちらからこちらへの往還が、アニル・エラスランの不思議に多様な音とマッチしている。ふたりの音は摩擦を生じるでも衝突するでもなく、近くにありながらふわりふわりと体をかわし続けている。
思い出した。さがさんのパフォーマンスをはじめて観たのは、たぶん20年くらい前に、移転前のインエフ(保谷にあった)において、おおたか静流さんとのデュオだった。いや坂本弘道さんも居たかもしれない。今年になってひさしぶりにライヴを観て、とても新鮮だった。
●さがゆき
ファドも計画@in F(2018年)