阿佐ヶ谷のYellow Vision(2020/9/17)。
FORCE
Tetsuji Yoshida 吉田哲治 (tp)
Masafumi Minato 湊雅史 (ds)
Komari 小林真理子 (b)
Ippei Kato 加藤一平 (g)
二度目となると入り込む世界を定めて専念するからか、最初の「Early Morning」から迫力が増したことがわかる。全員の音が粒だっていて、吉田さんなどはいきなり痙攣するように吹く。湊さんもまたこのバンドサウンドの中でリラックスしていて、文脈を無視するかのように叩いていておもしろい。次の「Rainy Season」までは前回と同じ。
3曲目の「Cluster」は、緊急事態宣言が解けたあとに下北沢の飲み屋を見たときの印象だというが、確かに、まったりとギターが揺れる中を吉田さんもまた諦念のように揺らいでいる。次は、100歳以上まで生きたというお祖母さんに捧げた「さよさんのお年玉」。FORE時代の曲だそうで、トランペット、ギター、ベースの順でそれぞれ異なるように語りなおす昭和歌謡的な感覚。
セカンドセットの最初に「Reverb」を持ってくるのも前回と同じで、今回は、ドラムスとギターそれぞれの意図的なズレが目を覚ますようだった。ふたたびFORE時代の曲「数え楽曲」、奇妙な旋律に可変速。絡み合いが愉しい。「City Lights」もまたコロナ禍での歌舞伎町のイメージだという。哀しみが吉田さんのトランペットにはあって、その中で光を放つギターのありようがヘンリー・スレッギルのサウンドを思わせる。最後の「Touch」ではドラムスが主導し、ジャズロックとして強烈。ずっとその役目ではあるのだろうけれど、コマリさんのベースが全体を絶えず浮揚させていてこれもまた快感。
Fuji X-E2、7Artisans 12mmF2.8、XF60mmF2.4
●吉田哲治
Force@阿佐ヶ谷Yellow Vision(2020年)
吉田哲治+永武幹子@なってるハウス(2020年)
吉田哲治+栗田妙子@東中野セロニアス(2020年)
吉田哲治『December』、『Eternity』(2019年)
吉田哲治『Jackanapes』(2018年)
FIVES & 鈴木常吉『童謡』(1991年)
のなか悟空&元祖・人間国宝オールスターズ『伝説の「アフリカ探検前夜」/ピットインライブ生録画』(1988年)
生活向上委員会大管弦楽団『This Is Music Is This?』(1979年)
●小林真理子
Force@阿佐ヶ谷Yellow Vision(2020年)
渋大祭@川崎市東扇島東公園(2019年)
●加藤一平
Force@阿佐ヶ谷Yellow Vision(2020年)
渋大祭@川崎市東扇島東公園(2019年)
シワブキ@なってるハウス(2019年)
騒乱武士『秋田・鎌鼬の里ライブ』(2019年)
鳴らした場合、20 Guilders@高円寺円盤(2018年)
波多江崇行+加藤一平@なってるハウス(2018年)
永武幹子+加藤一平+瀬尾高志+林ライガ@セロニアス(2018年)
竹内直+加藤一平@セロニアス(2017年)
鈴木勲セッション@新宿ピットイン(2014年)
●湊雅史
Force@阿佐ヶ谷Yellow Vision(2020年)