ジャック・ディミエール+バリー・ガイ+ルーカス・ニゲリ『Brainforest』(Intakt、2004-05年)を聴く。
Jacques Demierre (p)
Barry Guy (b)
Lucas Niggli (ds)
おそらくディミエールは、内部奏法だけでなく、鍵盤に対してさえもただならぬアプローチをしているのだろう。その手法と分かつことができないものとして、複数の音の波が重ね合わされて、実に奇妙で自由な運動空間が創り出されている。
粘りと強さとを共存させたようなガイのベースもまた、楽器との一体化というよりは、アプローチの音楽であるように思える。ディミエールとガイとが、そのようなキャラをもって、拳の打ち合いのような間合いの音楽を作り出している。運動が速すぎて捉えることができないからこそ面白い。
●ジャック・ディミエール
DDKトリオ+齋藤徹@下北沢Apollo(2018年)
DDKトリオ@Ftarri(2018年)
DDKトリオ『Cone of Confusion』(JazzTokyo)(2017年)
広瀬淳二+今井和雄+齋藤徹+ジャック・ディミエール@Ftarri(2016年)
●バリー・ガイ
ガイ+クリスペル+リットン『Deep Memory』(2015年)
ペーター・コヴァルトのソロ、デュオ(1981、91、98年)
マッツ・グスタフソン+バリー・ガイ『Frogging』(1997年)
マリリン・クリスペル+バリー・ガイ+ジェリー・ヘミングウェイ『Cascades』(1993年)
ジョン・スティーヴンス+トレヴァー・ワッツ+バリー・ガイ『No Fear』(1977年)