Sightsong

自縄自縛日記

ジョニー・トー(21) 『単身男女2』

2015-04-06 01:14:19 | 香港

機内では、ジョニー・トーの最新作『単身男女2』(2014年)も観ることができた。

実はこの下敷きになっている『単身男女』を観ていないのだが、それでも巧妙に前作のプロットを取り込んでいるので問題はない。

何股もかける恋多き色男。その元カノは、「火星人」と呼ばれる男と結婚しようとしている。彼女が憧れる女上司は、癖しかないようなその男ふたりに結婚を申し込まれる。もうハチャメチャ。

登場人物たちが働くオフィスが入った高層ビルが向かい合って建っており、ジェスチャーで色恋の合図をしまくる工夫なんて、さすがのジョニー・トーである。隣り合う工夫はオフィスだけでない。色男は元カノのことが忘れられずかつて彼女がいたアパートに住んでおり、彼女は同じ部屋に戻ろうとしたら塞がっていたので、それと知らず隣の部屋に住んでいたりする(『ターンレフト・ターンライト』に似たような設定があった)。

色男はロッククライミングが得意。岩登りをしながらプレゼントを渡したり、さらには、元カノの結婚を阻止すべく高層ビルをよじ登っていく。いうまでもなく、『卒業』の高層ビル版である。この過激な無意味さこそトーの真骨頂。

●ジョニー・トー
『城市特警』(1998年)
『ザ・ミッション 非情の掟』(1999年)
『暗戦/デッドエンド』(1999年)
『フルタイム・キラー』(2001年)
『デッドエンド/暗戦リターンズ』(2001年)
『PTU』(2003年)
『ターンレフト・ターンライト』(2003年)
『スー・チー in ミスター・パーフェクト』(2003年)※制作
『ブレイキング・ニュース』(2004年)
『柔道龍虎房』(2004年)
『エレクション』(2005年)
『エレクション 死の報復』(2006年)
『エグザイル/絆』(2006年)
『僕は君のために蝶になる』(2007年)
『MAD探偵』(2007年)※共同監督
『スリ』(2008年)
『アクシデント』(2009年)※制作
『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』(2009年)
『奪命金』(2011年)
『高海抜の恋』(2012年)
『ドラッグ・ウォー 毒戦』(2013年)
『名探偵ゴッド・アイ』(2013年)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。