香港からの帰国便で、ダンテ・ラム『魔警』(That Demon Within)(2014年)を観る。
香港警察の主人公(ダニエル・ウー)は、生真面目だが、精神のバランスを欠き、しばしば暴走する。理由は、幼少時のトラウマであった。
宝石犯グループを追うが、その中心人物(ニック・チョン)は、主人公の幼少時に父親を殺した人物であり、その報復として殺した人物であり(つまり、もうこの世にはいない)、また自分の二重人格的な存在でもある。
出来が良いとはとても言えないサイコ・ホラー。せっかくのジョニー・トー映画の常連ニック・チョンを活かしてもいない。こんな映画作ってんじゃない。『火龍』(2010年)も、冴えない映画だった。ダンテ・ラムは自分には合わないようである。