四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

「口語短歌・水曜サロンの会」(その19)

2022年01月26日 05時51分58秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その19)   短歌の投稿を歓迎します!!

   ☆☆☆ 寅年の新年を迎えましたが、本年もよろしくお願い致します。    ☆☆☆
   ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。 ☆☆☆


 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている
 皆様の詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、
 自由に短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと
 思っています。皆様の短歌の投稿と、ご意見を歓迎します。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。




「ブログ友の投稿歌 交流コーナー」

☆朝焼けの 空に染まりし 浅間山 白い雪化粧 神々しくも 
☆海底の 火山噴火の トンガには 神の怒りが 舞い降りている
☆ぬばたまの 東の空に 満月が 薄暮の中に 白く浮かぶも

                          浅間山明鏡止水(knsw0805)さん

【説明】 浅間山明鏡止水(knsw0805)さんご自身の説明です。
 一首目 朝6時半頃快晴の時、旭日に照らされた浅間山が美しくて神々しく感じられ
     詠んでみました。
 二首目 トンガ付近の海中火山が爆発、一斉に報じられた瞬間「神の怒りか」と思い
     詠んでみました。
 三首目 18日22年初めての満月です。薄暮の時の月も白く見えて素敵です。

【解説】
 枕詞は、先に解説させて頂きましたが、短歌における修辞で、特定の語の前に置いて、
 語調を整えたり、ある種の情緒を添える言葉ですが、三首目の「ぬばたまの」が、
 枕詞に当たります。これは、黒、髪、夜、さらに今宵、月等を導く枕詞となります。
 枕詞は導く語の直前に置かれるのが一般的ですので、語順等を少し変えてみましたが、
 いかがでしようか。なお、今年一月の満月は最小で、ウルフムーンとも呼ばれています。
 ★ぬばたまの満月白く浮かびいる 薄暮の中にウルフ思いて

☆靴に入る砂一粒や足裏の一点さへも生きてゐるかな
☆水中へ皿かたぶきて沈みゆく厨(くりや)の夜はしんと更けゆく
☆天空を真綿の如く雪風に戯れふつと地に消えゆけり

                         みっちっちさん

【解説】
 「日常のふとした気付き」から詠まれたとのことですが、この日常がいかに尊く、
 大切なものであるかをコロナ禍の巣ごもりが、改めて教えてくれました。
 そんな視点から私たちの周辺を見渡すと、多くの気づき、発見が満ち溢れている
 とも感じます。
 一首目、「砂一粒」により「足裏の一点さへも生きてゐる」を見出す感性を、
 歌詠みの一人として、大切にしていきたいと思います。

☆わたしは今、自由に、ありのまま踊っている。
         束縛は消えた

                         自閑(jikan314)さん

【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
 YouTubeの映像を見ながら、自由律短歌を作っております。
 映像は、「フラッシュダンス」1983年公開のアメリカ映画で、アカデミー賞歌曲賞を
 受賞し、世界的ヒットしました。
 プロのダンサーになりたいと言うアレックスは、ダンス養成所のオーディションを受け、
 最初のターンでミスをする。やっぱりダメなんだ!とあきらめる心を振り払い再度
 レコードをかけ直して踊り出す。夢を失わせるのは様々な束縛。
 同映像を下記URLで紹介しておりますので、愚詠も併せてご覧頂ければ幸いです。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/a7252732fde55696abb9ed9d8fc8930e
【投稿外コメント】自閑(jikan314)さんご自身のコメントです。
 先日のさえ先生、カヌマ先生とのコラボ作品を、さえ先生が気に入って頂き、御自身の
 blogでご紹介頂きました。いろいろな和が、広がって行くと良いですね。
【補足】ポエット・M
 「フラッシュダンス」は、昼は製鉄所で溶接工として働き、プロダンサーを夢みる女性の
 愛と友情、成長を描いた映画で、世界的ヒットを記録した作品です。
 オーディションでは、ピッツバーグのストリートで見たブレークダンスを取り入れ、
 伝統にとらわれない独創的なダンスで挑み、審査員をも感動させ見事にパスした場面は
 圧巻だったと思います。
 まさに自閑さんの短歌に詠われたように「ありのまま踊っている」姿が印象的だったと
 思っています。この撮影には「吹き替え」が使われたとの情報もありますが、当時の
 ピッツバーグ庶民の、迸るエネルギーが感じられる素敵な映像になっていると感じます。
 なお、「さえ先生、カヌマ先生とのコラボ作品」が、さえ先生のブログにも紹介
 されているとのこと。「いろいろな和」の広がりへの貢献に感謝いたします。

☆はたらきてはたらき続けで子のわれを助けてくれしわが母なりき
☆与えられきたりし母の愛を知る母死後四年の一月の今
☆死後どつと母への感謝湧き出でて我は己の親不孝詫ぶ

                         びこさん

【解説】
 ニューヨークを舞台に、人種差別の実態を肉親の情も含めて深堀し、当時の
 アメリカ社会の繁栄と夢、さらに親と子の断ちがたい想いを丁寧に描い映画、
 『悲しみは空の彼方に』。
 この映画の真髄を踏まえ、ご自分とお母様の歩みを重ねつつ、お母様への深い
 感謝の想いを詠まれた感動を誘う詠歌です。
 「親思う心に勝る親心」を、お母様が亡くなった後、淋しさ、哀しさと共に
 改めて作者に感じられたものと思います。




☆陽だまりの 中で咲いてる 紅梅よ まだ寒かろう 北風ふくよ
☆踏みしめる 枯芝厚く 心地よく 一歩一歩と ゆるむ足取り
☆冬ひなた 小川の音に 目をつむる 春のさらさら 冬のサラサラ

                         さわやか♪さん

【説明】さわやか♪さんご自身の説明です。
 一首目 陽射しはありましたが、風が冷たい日でした。ふと見ると紅梅の花が咲いて
     いたので、早すぎる開花に、もう咲いて大丈夫かしらと思う気持ちを詠みました。
 二首目 芝が枯れている場所を歩いたときに、厚みがあるのでとても踏み心地がよく 
     その踏み心地を楽しみたくて、ゆっくりゆっくり歩いたことを詠みました。
 三首目 太陽があたりキラキラ流れる小川、風もなく穏やかな日です。
     「春の小川」の歌が出てきました。目をつむって冬の小川の音を聞いても
     さらさらと流れています。なので「冬の小川もさらさらゆくよ」と口ずさんだ
     ことを詠いました。

【解説】
 寒い北風の中にも、春の兆しがそこかしこに見える日々にあります。こんな季節の
 移ろいを敏感に感じ取り、紡いだ短歌は、まさに「春呼ぶ短歌」とも言えます。
 三首目の「春のさらさら 冬のサラサラ」に、未だ春浅い小川の雰囲気が良く表現されて
 いると考えます。二つの「さらさら」の表現に、視覚的な工夫の跡が覗えます。


☆恐るべし 海底火山の 爆発は
   トンガ地からの メッセージかも❔

                 クロママさん

【解説】
 トンガの海底火山の爆発等「天変地異」は、大規模な自然破壊、CO2大量排出等々を
 繰り返し行ってきた、私達人類への地球からの警告でありメッセージかも知れません。
 そんな警句を「メッセージ」として捉えた、心したい短歌と思います。
 詩人の直観は「歴史の半歩先を予見する」と、かつて伺ったことが在ります。この短歌の
 示唆する「メッセージ」に学び、「環境民主主義」を改めて追及することが大切と思います。
 なお、「環境民主主義」は「質問コーナー」で解説します。


☆一月の今日は主人の誕生日
    小波はあれど四十年(よそとせ)共に
☆持病ある八十路の夫は精神の
    若さで体をシャキと保つ

                         リコさん

【解説】
 ご主人の誕生日に寄せて詠まれた短歌とのことですが、「小波はあれど」、
 「精神の若さで」との表現の中に、共に歩まれた歳月への感慨と、パートナーへの
 尊敬と、感謝の想いが滲んでいます。誕生日を静かに祝う、ほのぼのとした情景も
 浮かぶ、温かく和やかな短歌と思います。この短歌の静謐さに学ばせて頂きました。

 
☆葉の陰につましく咲くも枇杷の花 寒風ついて ほのかに香り
                         ポエット・M

【解説】
 散歩で訪れる遊歩道の一角に枇杷の木があります。晩秋から大寒の今に至る真冬の中で、
 枝先に褐色のつぼみがほころび、やさしい香りのする黄白色の5弁花が房になって
 咲いています。初夏に淡いオレンジ色に熟した枇杷の実を味わった方は多いと思いますが、
 花の存在は案外知られていないのではないかと感じます。花言葉は色々ありますが
 「密かな告白」と言う魅力的なものもあります。
 酷寒の中でも、人知れず花開き長い期間かけて実を結ぶこの花の、香りと慎ましさに
 寄せて一首詠んでみました。




「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (20)

4.戸隠山無情 (7)

  あの音は
     峰を越えゆく
        風の音か
     それとも遠き
        獣の声か

      疲れたる
         瞳に映る
            幻覚か
         急にふんわり
            浮かぶ帯岩

          月光は
            暗き林に
               キラキラと
            夢まぼろしの
               ごとくこぼるる

        凍りたる
           泉のごとく
              凛として
           月夜に映える
              戸隠牧場

     振り向けば
        戸隠山は
           振袖を
        黒衣に着替え
           夜空に聳ゆ 




【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでのヒント、
 さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せいただければ幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、反論、
 ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しいです。

【環境民主主義とは】
 環境民主主義は、土地、自然資源についての政策決定に当たって、市民の利益を考慮したものに
 するために、意味のある参加が重要であるという考え方に基づいています。
 また、環境民主主義には、以下の3つの権利を含みます。
  ・環境の質、環境問題についての情報公開
  ・意味のある政策決定への参加
  ・環境法の執行と損害賠償に関する訴訟

 すべての個人、とくに弱い立場にある人々の権利保護が、持続可能な発展の衡平性、公正性を
 促進する最初のステップです。これら基本的な権利が欠けている場合、政府と市民の情報交換は
 抑圧され、コミュニティや環境を害する決定を争ったり、救済を受けたりできなくなります。
 強力な法的基礎を作ることは、情報公開、参加、司法アクセスに関する権利を認識、保護を
 実現するためのスタートポイントです。
   参考資料 「環境問題と民主主義」東京大学大学院総合文化研究科准教授 國分 功一郎氏 等


     「咲き初めた 熱海桜」

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    注)投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。

                            了
コメント (22)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする