ときどりの鳴く 喫茶店

時や地を巡っての感想を、ひねもす庄次郎は考えつぶやく。歴史や車が好きで、古跡を尋ね、うつつを抜かす。茶店の店主は庄次郎。

飯田線 慕情 6  Ω・・オメガ・・の路線

2014-09-03 15:55:52 | ひとりごと

飯田線 慕情 6  Ω・・オメガ・・の路線

Ω・・オメガ・・の路線 下山ダッシュ

飯田線は、隣接駅間の間隔が短い。およそ2Kmが普通。首都圏の山手線や京浜東北線、あるいは私鉄線鈍行の駅の間隔をイメージすると分かりやすい。普通の中距離線・地方線は、大宮・浦和・赤羽ぐらいの間隔であるそうだ。それに加えて、山中を走行するので、カーブ、勾配がきついと来ている。特に飯田市を走行する時、大きなΩ・・オメガ・・カーブというのもある。

Ω・・オメガ・・カーブ

伊那上郷←→桜町←→飯田←→切石←→鼎←→下山村←→伊那八幡←→

伊那上郷-.-.-.-.下山村の路線距離:約6Km
伊那上郷-下山村の直線距離:約2Km
この伊那上郷・下山村間の電車の所用時間は約18分かかる。さらに飯田駅では待ち合わせで、2分から8分ぐらい停車している。

  

下山村駅        飯田駅       伊那上郷駅

*下山村 ・・・明治・大正時代に存在した村。その後鼎町と合併、鼎町は飯田市に併合される。駅名は、鉄道敷設当時の駅名がそのまま存続した。 ・・・らしい。

伊那上郷駅を最寄りの駅にする高校の生徒で、伊那八幡駅以南に住む韋駄天野郎は、寝坊して通学電車を一本遅れてしまった。そのまま、いつものように伊那上郷まで行って登校すれば5分の遅れになってしまう。韋駄天野郎は、ここで考えた。足には自信がある。下山村で降りて、直線に高校へ向かって走って行けば、遅れずに間に合うのではないか。そこで実行してみた。間に合ったのだ。遅れずに登校できたのだ。
なお、この高校と伊那上郷駅は走って5分ぐらいである。理論上は、韋駄天男子が、下山村駅で降りた電車に、走って行けば、伊那上郷駅で再乗車が可能である。
このルートは、自転車通学の時時々使っていたので馴染みがあります。流石に、走った経験はないのですが、地理を熟知しておれば、珍しくも何ともありません。松川という川を、永代橋で渡るのか、新飯田橋で渡るのか、で多少ルートが異なりますが、所要時間の差は大してありません。自分が多く使った御殿山坂ルートは永代橋ルートの方ですが、バスを使って新飯田橋を渡ったところで降りて、上郷にある高校や駅に向かうという方法もあります。

「下山ダッシュ」という言葉が、一部で急に流行始めました。
「下山ダッシュ」は、一種のエクストリームスポーツで、「エクストリームスポーツ」と は、速さや高さ、危険さや華麗さなどの「過激な(extreme)」要素を持った、離れ業を売りとするスポーツで、下山駅を出発点とし、伊那上郷駅が着地・終点で、下山駅を降りた時の電車に、再度乗り込むことが出来るか、という、飯田線の、Ωルートのトリックを使った
遊び要素のスポーツ?です。本当はトリックでも何でもないのですが・・・
坂道で、目的地まで高低差が約70mあります。長距離陸上選手なら、2000mの距離は10分以内で楽々でしょう。しかし凡人には、間に合うかどうか微妙なところが受けて、挑戦する人が増えたと言います。

「究極超人あ~る」・ギャグマンガ

”激闘!飯田線 ―電車に勝負を挑んでみる”
「下山ダッシュ」の言葉を生み、はやらせた初見は、「少年サンデー」という漫画雑誌らしい。ある時期、少年サンデーに「究極超人あ~る」という漫画が掲載され、究極超人あ~るのOVA版であ~る達が下山村駅で下車して、伊那上郷目指して走り、追いついたというストーリーであった、という。 後に鉄道誌「旅と鉄道」や関西の人気番組「探偵ナイトスクープ」でも取り上げられ、「下山ダッシュ」は漫画愛好家の中で全国区になった、という経緯である。

勿論、地元では、「エクストリームスポーツ」でもなんでもなく、日常の出来事の一つである。

飯田線は、ますます通学電車化が進んでいます。長閑な田園風景が車窓に広がりますが、通勤で使う人は、ますます少なくなってきています。まして、用事で遠方に出かける時に、飯田線を利用する人は、ほとんどいません。
リニア新幹線乗り入れの効果で、飯田線の乗客が増えるといいですね。

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