「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

平成25年度「空港定期便拡充促進事業費」179,700,000円

2013-06-18 21:30:00 | H25県予算評価
今夜は空港関係予算の中から「空港定期便拡充促進事業費」179,700,000円を紹介する。(なお、この予算も空港の収支計算、つまり赤字には算入されていない)

この予算の97%、1億7,970万円を占めるのがやはり補助金である。(他には昨夜に似て県職員の就航先企業訪問旅費など)

この補助金の必要性について、県は「他空港との競争の中、利用者数を拡大するには、当事業による県内の民間団体、行政機関等が一体となった取組が必要」として予算計上しているが、実質は昨夜紹介の予算同様、路線維持のための航空会社支援にほかならず、やはり、なぜこの金額でなければならないのかという根拠は一切不明である。

昨夜の補助金が県からの直接ルートなら、今夜紹介の補助金は富士山静岡空港利用促進協議会なる官製団体を通じての不透明な税金のばらまきなのである。


(注:一番上段に補助金が予算計上されている

この補助金の内訳であるが、別紙計上されており、補助金交付先の「富士山静岡空港利用促進協議会」の活動費として5,800万円。
同団体を通じての迂回補助として、旅行会社支援に1,500万円、チャーター便補助に5,160万円、修学旅行やビジネス利用の補助に3,380万円、販売座席数に応じた補助金に1,560万円、が積算根拠である。

直接補助にしないのは県の厳格な支出チェックを回避し、県の会計書類上から実態を見えなくするための役人の常とう手段であり、県に残る簡易な実績報告書類では個々の支出の実態が全く見えなくなるのである。(先日紹介の補助金事務の概説中の補助金内訳書で県職員が検査した書類が付いているから県民は信じろと言わんばかりの構図)
もちろんこれでは県議会でさえ実態把握できていない。
今般の選挙で多数を占める県議会会派が川勝県政を批判していたが、その前に自分たちがすべきこと、すなわち県に対するチェック機能を果たしてきたのかをまずもって問うべきであろう。
議会を通さずに役人による自由な事業がまかり通っている部局調整費の無チェック放置もしかりである。

昨夜と合わせ、二つのばらまき予算だけで、すでに5億円を超えている。
開港前に石川嘉延は「グランシップは8億円くらいの持ち出し(県の予算で埋めている)となっている。空港は着陸料が丸々入ってこないとしても、今の想定では5億円強で、グランシップの赤字に比べはるかに少ない」とうそぶいた。
維持管理費を5億円と見込んでのことだが、こういったばらまき補助金も県の持ち出し以外の何物でもない。
いまさらだまされたといっても取り返しがつかないのである。
高い授業料を我々県民は払った。
二度と過ち無きよう、真実を見る目を養いたいものである。


<予算調書>
「空港定期便拡充促進事業費」