思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

昨日の鈴木雅明の「メサイア」全曲(サントリーホール) ダニエルズとウイリアムズの歌唱に痺れた!

2014-12-24 | 学芸

 

 昨日は、サントリーホールで、ヘンデルの「メサイア」全曲を堪能。午後3時から6時まで。演奏は、鈴木雅明と彼がつくったバッハコレギウムジャパン。CDで彼らのバッハや鈴木のオルガンを聴いていたが、演奏会ははじめて。

 優れた演奏ではあったが、大ホールで、管弦楽18名+合唱18名では、「メサイア」としては編成が小さすぎ。やはりダイナミックレンジが足りないのは大きなマイナスである。

 欧米での高評価は、彼らにない日本的な細やかな美しさゆえであることがよく分かるが、ダイナミックな力や大きさ、強靭さがないと、面白さに欠ける。バッハのカンカータ専門から脱皮し、レパートリーを広げて発展させるためには、いまの一管から二管編成に拡大する必要があると思う。

 昨晩の演奏のよさは、ソリストの力量に支えられたもの。
あまりに見事なチャールズ・ダニエルズのテノール(英国)。語る力に満ち、頭の芯まで染み通る声と音楽の内容を伝える強靭な歌唱には、もう全身が痺れて、ただ感動あるのみ。
自信に溢れ、パワフルで圧倒的な力に満ちたバスは、ロデリック・ウイリアムズ(英国)。朗々とした美声と低音の魅力、まるで辺りを払うかのような堂々たる歌唱は、実に気持ち良い。
第一ソプラノのクリステン・ウィットマー(韓・米)は、まだ若いが、女性らしい色香と甘さと優しみのある歌唱で好感。声量も豊か。第二ソプラノの松井亜希は、大ホールでは無理、気の毒。ウィットマーとの差が歴然。
カウンターテナーの クリント・ファン・デア・リンデ(英)もよいが、ダニエルズとウイリアムズの前では霞む。彼らに刺激されて今後どう発展するか。

 鈴木雅明は、もう楽しくてしかたないという感じで指揮をしていて、素晴らしい! 日本だけにいたのでは、彼のような生気は出ない。「個人消去システム」の日本では、個人は輝いたままでは生きられないーそれを変えるのがわたしのライフワーク、話がズレました(笑)。

 ズレたついでに、ですが、

歌手に限らず、声を使う職業の人は、「平泳ぎ」でのスイミングが大切(大胸筋をつける)。また、肺活量を増やしパワーをつけるためには息継ぎなしで泳ぐこと。それから、腕立て、腹筋、スクワットは毎日やらないといけません。
日本人が周りの目を気にしてチマチマ生き、自己主張が弱いのは、型ハマり・紋切り型の「ダメ教育」と共に、全身の筋力と肺活量の小ささという肉体に原因があります。日々、楽しみながら、自分流の基礎体力アップに取り組まないと、いつまでも誰かに・何かに「支配」されたままの人生です。チェンジしないとつまりません。


 

     

武田康弘

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