テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記

私立・国立中学受験生を応援し続けて35年。
中学受験『エデュコ』を主宰するテッカ(湯田伸一)の応援メッセージ。

6・5・4・3年生 子どもたちに共通理解を持つ支援者であることを示し続けましょう

2013-07-26 20:08:54 | 中学受験


 報道によりますと、7月19日東京都板橋区の路上で、小中学生2人が男に相次いで刃物で切り付けられたとされた通報は、被害者とされた児童と生徒の作り話だったと発表されました。2人とも、「親に心配してほしかった」ことを理由に挙げたとされていますが、仮にそうだとすれば、あらためて、大人たちは、さびしい子どもの気持ちの理解に努めなければなりません。

 これらの事件のことではないとして、一般に、子どもから見たとき、保護者の自分に対する対応でやりきれなくなることに、「育児放棄(ネグレクト)」のみならず、「過干渉」や「独断専行」もまた含まれるでしょう。対極にあるようですが、いずれも、「子どもの気持ち・悩み」を汲み取ってあげる意識が欠如した対応のように思えます。

 中学受験をめざす進学教室に通っている場合、「育児放棄」の状況に追い込まれた子どもはいないはずですが、逆に、どんどん子どもを責めたてる「過干渉」や「独断専行」の保護者は、時々見受けられる気がします。
 「○がないじゃない!」「なんでこんなにできていないの!」「何しに塾に行ったの!」などと、畳み掛ける事例はあるようです。そして、このような状況に追い込まれる子どもは、低い達成度にとどまっている場合がほとんどともいえます。
 困り果てた子どもは、「だって、後ろの席の子がつついてくるから…」「隣の子が消しゴムの糟を寄せてきて…」「目立ちたがりの子がうるさくて…」など、嘘ではないものの、本意ではない一応の理由を答えたりします。

 確かに、後ろから突かれたり、消しゴムの糟を寄せられることは、困ることです。とはいえ、授業中の教室が無法地帯と化しているわけではなく、講師の視線の隙を窺うように、子ども同士でこっそりじゃれあうことは、あるものと考えています(もちろん、他人を貶めるような悪質ないたずらは許されません)。
 おそらく、エデュコを含む中学受験専門塾と目される塾においては、授業中に立ち歩いてしまう子どや、問題も解かずにふざけるだけの子どもは、皆無と言っていいでしょう。明言すれば、達成度の不十分さは、決して周りの子どものせいではないということです(ただし、講師の力量不足があるときは責められるべきです)。

 要は、子どもを責めたてて、言い訳を求めるのではなく、「どのような問題ができないのか」「現在手掛けている教材やその分量は適切か」などを聞き取ることで、子どもの置かれた状況・気もち・悩みをくみ取り、「具体的な対応策を塾と確認する」かかわり方が、保護者に求められるものでしょう。
 「何故、できない!」ではなく、「何に悩んでいるの?」を投げかけ、子どもたちには、保護者も塾講師も、共通理解を持つ支援者であることを示し続けましょう。
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