きぼう屋

生きているから生きている

敬老感謝

2011年09月21日 | 「生きる」こと
今週の週報巻頭言です。

************************

「敬老感謝」

年に一度、この時期に、
当教会は敬老感謝礼拝を持ち、
信仰、人生の先輩方を覚えております。
そしてここでは
75歳以上の方々のお名前をご紹介させていただきます。

(ネット上では省略 31名)

出エジプト記の十戒に
「父母を敬え」という神の戒めがあります。
これは幼子にお父さんとお母さんの言うことを聞くよう求めるものではなさそうです。
むしろ当時のイスラエルのリーダーたちに、年老いた父母を敬うよう戒めたものです。

「敬う」というヘブライ語は「重み」という意味を持つ語が使用されています。
ここから推測できるのは、
イスラエルの民がエジプトから脱出し、追っ手から逃げるときに、
恐らく年老いた者たちがその速度を落とす存在であったことではないでしょうか。
そして高齢者たちが、
「自分たちのことは放っておいて、若者たちが捕まって殺されないようさっさと逃げておくれ」
とリーダーたちに言ったかもしれません。
しかし神は、リーダー世代に、
高齢者の重みをしっかり覚えよ!と戒めます。

ここから私は、
若者たちが高齢者をおんぶし、
その体重を覚えつつ神の国に向かい、
行く手を邪魔するものから逃げる
という姿を想像します。

この戒めから、
教会の次世代、次々世代の仲間たちは、
先輩の重みを覚えることを学びたいと願います。
それは、
体の重みを知るという生活の只中での高齢者との関係をさらに獲得させていただくことと、
彼らの信仰の証、人生の知恵という重みを継承することであるはずです。

また高齢の仲間たちは、
次世代に体重を委ねることと、
丁寧に信仰の物語を証しし、教会共同体を覚えて祈ることを、
さらに主よりいただくことがゆるされるならと願います。

人生・信仰の先輩を主に感謝しつつ。