オタクはすでに死んでいる (新潮新書 258)岡田斗司夫新潮社このアイテムの詳細を見る |
1995年に「ぼくたちの洗脳社会」を読んで以来、久しぶりに読んだ岡田斗司夫氏の本。
1995年に「ぼくたちの洗脳社会」を読んだ時の衝撃は今回も変わらず!(少し言い過ぎかな?)
オタクを殺してしまった2008年の日本人の"意識"を顕在化させている。
1995年にオタクを日本社会に認知させ、
2008年にオタクの死を宣言することによって、氏の言うところの"昭和の死"を宣言している。
スリムな岡田氏になることで自ら"宣言"しているのかも?
あとがきに代えてー「オタクたちへ」
これからは、オタクとは何か、萌えとは何か、もう誰にも教わる必要はない。なぜ、自分は萌えが好きなのか、誰かに指摘される必要もない。
君が自分で感じたことを、自分で感じたまま楽しめばいい。自分の気持ちを大切にするしかないのだから。
そして、これが好きだと思ったら、自分なりに、広い世界に発信しよう。今までのように、オタク民族の中にいるわけではないから、賛同してくれる人は見つからないかもしない。見つかったとしても、その関係は常に不安定なはずだ。この作品では同意見だけれど、別の作品では全然、話が合わないという事態が、常に発生するだろう。
それでも、君は、発信し続けるしかない。同時に、まわりで発信している小さな声にも、きちんと耳を傾けよう。そして、その都度その都度、賛同者を探し出すのだ。
そんな不安定な関係はとても心細く、とても寂しいと感じることもあるかもしれない。
そのかわり、君自身の声に耳を傾けてくれる存在が、どんなに大切で、愛おしいかを、身をもって知るだろう。君自身が、誰かにとって大切な存在になれることを、喜べる時も来るだろう。(P189)
ぼくたちの洗脳社会 (朝日文庫)岡田 斗司夫朝日新聞社このアイテムの詳細を見る |