書名 :大人の投資入門
著者名 :北村慶
出版社 :PHP
刊行年 :080129
日付 :090906
定価 :1,300円
入手法 :図書館
評価 :◎
今月 6冊目 今年 305冊目
【書抜き】
*日本では、「トレーディング(短期売買)」とは対極にある運用方法である「インベストメント(長期投資)」に関する教育が学校でも全く行われていない。
*株式投資を「インベストメント(長期投資)」として行えば、経済が成長する限りにおいて、インフレ率を上回る収益が得られます。
*年金性資金のような長期投資における結論
①「銘柄の選択」や「売買タイミングの選択」がパフォーマンス(運用成績)に与える影響はわずかである。
②アセット・アロケーション(資産配分)がパフォーマンスのほとんどを決める。
*ポートフォリオの組み方の黄金律
値動きが相互に関係しないアセット(資産)クラスを組み合わせる。
*超長期の年金性資金の運用においては、市場追随型のパッシブ運用がより望ましい。
*私的年金運用における4つの前提
①運用対象には、価格の透明性と流動性が必須
②「値下がりリスク」は許容可能
③運用成績は、市場の平均で十分
④小額だか継続的な投資が可能
*「年金ギャップ」を埋めるための運用をする場合には、そのもとになっている「政府年金投資ファンド」のアセット・アロケーションをも考慮に入れた「全体最適」を考えた投資行動が必要になる。
*株式の投資においては、市場全体を買うこと、そしてそれを超長期に継続することで、私たちも経済発展の恩恵を投資の儲けという形で手にすることができるのです。
*「私的年金」運用に成功する3つの鍵
①「国内株式」「外国株式」中心の運用
②パッシブ運用(インデックス運用)
③定時定額運用
*「勝つための運用法」ではなく、「人並みの成果」「市場平均のリターン」を求める「負けないための運用法」
【コメント】
*誰にでもできて、再現性もあり、相場の先行きを読んだり、企業分析や銘柄研究をする必要もない「ちょっと賢い、らくちん&ほったらかし運用法」。
*公的年金と必要資金の差額である「年金ギャップ」を埋めるために「私的年金」を作ろうというのが本書の趣旨。
「政府年金投資ファンド」のアセット・アロケーションをも考慮に入れた「全体最適」を考えた投資方法を検討する。
*長期投資を前提とした、負けないための運用法、まさに「大人の投資」である。