書名 :勝者の思考
著者名 :財部誠一
出版社 :PHP
刊行年 :2007/04/02
日付 :2007/05/14
定価 :1,300円
入手法 :図書館
読書ペース/分:2.5P
評価:◎
今月 16冊目 今年 129冊目
【書抜き】
*人間の思考というものは、どこまで長期の時間軸を意識の中に持っているかによって、その広さや深さに決定的な差が出てくるものなのである。
*指示をしない代わりに、こういうお店にしたいということを、みんなに言っていたんです。3年後にはこういうお店をつくろう、と。コミットメントですよね。そのためには、こういうお客さんをたくさん集めよう、といった話ばかりしていました。
*目標は、収益目標もそうですが、結果としてついてくるのが一番良い。収益を追っかける経営をしたら、絶対にリズムが狂うんです。
*デッドラインの基本は翌日です。デッドラインが1週間先になれば、担当者は2,3日のんびりして、4日目くらいから本気になる。それが人間です。案件にもよりますが、基本は問題はすべて翌日には解決する。それがウチのやり方です。
*アイデアは頭から、やる気は心から、報酬は財布から、というコンビネーションが最強だ。
*すべては「思い」が最初にあるのだ。
*立派な経営をして、利益を出し、従業員が喜んでくれる会社にしたいと思うなら、自分自身の心を高めることがすべての前提だ。
*物事の判断にあたっては、つねにその本質にさかのぼること、そして人間としての基本的なモラル、良心にもとづいて何が正しいのかを基準として判断することが最も重要である。
*「大義名分」は現実離れしたキレイ事などではなく、むしろ日々の生活の中で、自分自身の思考領域を広げ、精神の健全さを担保してくれる役割を果たしてくれるのである。
*本気で大義名分を掲げて生きることができれば、自分自身の精神が開放され、清々と生きることができる。評価に怯え、思考を萎縮させて、汲々と生きなくてもよくなるのだ。
*勝者の思考
①グローバル・センスを身につけている人
②思考を立体化できる人
③思考の時間軸が長い人
④環境の変化に常に対応できる人
⑤思考の中核に大義名分がある人
【コメント】
*傑出した経営者たちに、絶対的に共通しているのは、大義名分が思考の中核にあることと、そこから派生してくる、精神の健全さである。
プレッシャーの中で、どこまで大義名分がもてるか。そこが分かれ目になる。
みずほフィナンシャルグループ社長の前田晃伸氏の「いい支店をつくる」という大儀名文に沿った経営には感銘を受けた。
こういう生き方はカッコいいと思う。