石の上にも三十年

焦らず、気負わず、程程に…。
整体&リフレ+酵母パン屋の自営業一家
何でも手作り、手仕事生活。

国産小麦

2010年06月30日 13時00分14秒 | 自家製酵母パン屋 かしこ

「かしこ」で使っている粉は主に

・はるゆたかブレンド
・ニシノカオリ
・北海道産ライ麦粉
・北海道産全粒粉
・北海道産石臼引き全粒粉

この五種類を使っています。製粉会社は江別製粉が一番香りが高く、好んで選んでいます。

国産小麦はこの何年かでかなりの変化がありました。

うどんやすいとん、饅頭といった日本人の食卓に使われていた頃は“中力粉”という

外国産の粉に比べてグルテンの少ない粉が主流でした。

しかし、パンの人気と需要が出てくると「安心・安全」をうたう為、国産思考が高まり

ものすごいスピードで、小麦の改良やブレンドによる製パン性を高めた粉が次々に販売されました。


小麦を使う→農場が潤う。というサイクルにつながればいいですが、消費者の心をつかむのは

さぞや大変なご苦労があると思うと、日本人の味覚や流行に合わせた生産は大変だろうなぁ

なんて何も知らないくせに考えたりします。


ニシノカオリは熊本にある農場から直接買っていたり、スパイスや可能な範囲の材料は

自営業の友人や紹介していただいたお店の方と直接やり取りをしています。

こういった人のつながりから得るものは本当に財産で「かしこ」の味を支えている他なりません。


そんな中たくさんの材料の中から評価や紹介文を読み、好きなように購入して試せるのは

楽しいし恵まれていると思う反面「その粉の特性を出す」使い方が出来るかが難しいと思うのです。


たまに何種類かの粉を少量づつ購入して、同じ条件で用意した丸パンを焼くことがあります。

例えば6種類の粉を200gずつ同じ塩、水分量でこねたものを作ります。(酵母量10%・捏ね上げ温度25度)

これを23度12時間発酵させ、分割、30分ベンチ、成形、2時間発酵後200度で10分焼きます。

もう一つは酵母量を33%まで増やし、粉を200g、おなじ塩、水分量でこねます。(捏ね上げ26度)

これを28度2時間発酵、分割、30分ベンチ、成形、2時間発酵後200度で10分焼きます。


さて、結果はどうなると思いますか?

ここで面白いのは低温で長時間発酵させたパンは一つづつ特徴ある味の六種類のパンが焼けます。

大きさも色も硬さも香りも味も6種類。それぞれのよさを持ったパン。

しかし酵母を多めに入れ短時間で仕上げたパンは、酵母の発酵臭と味がメインで、大きな違いが

ないんです。大きさも色もさほど変わらず。


なんか楽しくなってきますよねぇ

自分の作り方にあった粉に出会えるか、もしくは粉のよさを引き出すまで研究するか。

おいしいものを作るって結構奥が深いですよね。


私達の身体の仕事もそうですが、レシピや技だけではどうにもならないその先が面白いんだと

一人、一つのその特徴をいかにイメージできるか、そこに何かがあるんではないかな~なんてね。


(かしこ)











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