沖縄の日常

日々変わり行く沖縄と自然とつれづれなるままに

アイデンティティー

2016年11月19日 | 日々のこと


 
 アルゼンチン出身のアンドレスが言った。「沖縄に来て自分のアイデンティティーは100%確立した。だからこれからは勇気を持って前に進んで行ける」と。
 
 私は沖縄という小さな島に生まれ、同じ背格好、同じ髪の色顔をしている中で住んでいる。そういう私は、アイデンティティーについて考えた事があっただろうか。
 
 調べてみた。アイデンティティーとは(:自己が環境や時間の変化にかかわらず、連続する同一のものであること。主体性。自己同一性。)とある。がいまいち意味が分からない。
 
 逆にその隣にあったアイデンティティークライシス(:自己喪失。若者に多くみられる自己同一性の喪失。「自分は何なのか」「自分にはこの社会で生きていく能力があるのか」という疑問にぶつかり、心理的な危機状況に陥ること。)を読むとなんか少しわかったような気がした。
 
 アルゼンチンは99%白人社会である。アルゼンチンの友人と私が初めて会ったのは19年前だったようである。
 
 彼女は言った。
「自分は19年前沖縄に来るまでは何もする気がなかった。だらだらと過ごしていた。でもね、19年前に沖縄に来て自分は変わったよ~。本当に変わった」と。心に沁みることばだった。

 彼女は本当に変わったのだ。それは彼女が不自由なく話している日本語でも証明できる。いっぱい勉強したと。
 沖縄に来て、そうアンドレスのように彼女は生まれ変わってアイデンティティーが確立してやる気が起こったのだ。
 しっかりした仕事も持って、毎年やってくる沖縄からの研修生の世話もやっている。

 世界に広がったうちなーんちゅ県系人40万人の子孫が、自分のルーツを探しに沖縄にこれからもやって来るだろう。
 
    自分は何者なのかと。
 アイデンティティーを確立して沖縄と繋がっていけたらいいね。

 今年は世界のウチナーンチュが7000人も来ました。沖縄の未来はこの方たちと繋がることで素晴らしい展開をしていくのだろうと私は思う。
 

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ルーツ

2016年11月19日 | 移民関係

 アルゼンチンの友人が帰って日常が戻ってきた。気を使わないと思いつつも、見送って空港から帰ってきたらぐったり。その夜は久しぶりに熟睡した。
 ルーツを辿るのが彼女の今一番のやりたい事だったのかもしれない。親戚を訪ね、話を聞き、親戚の墓参りをして、持ってきた写真の人が誰なのか、またその家にある自分と繋がるアルバムを見せてもらって、どんな人生を辿ったのか聞いたらしい。
 あまり幸せでなかった親戚の話を聞いて泣いたとも言っていた。
 私たちは沖縄という小さな島で同じ民族で暮らしている。が、アルゼンチンは99%白人社会。でマイノリティで生きている彼女たち移民の人にとって、やはりルーツを知るということは大きな課題なのだと思った。いや、生きる価値を見つけるということかも。彼女からいろいろな話を聞くとそういうことになる。

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