沖縄の日常

日々変わり行く沖縄と自然とつれづれなるままに

子に教えられる

2010年09月02日 | こども&孫
 ある日、三男とTVを見ていたら(私達はテレビっ子)。
 目の病気で、視力が衰え段々目が見えなくなり最後には失明するとわかっている彼女に、TVの前でプロポーズをしたいというものだった。彼女はかれの親も反対するだろうし、あなたにも迷惑がかかるから、別れようといっていた。
 
「おっ母だったらどうする?」
「他の親と同じようにやっぱり反対すると思う」
「なんで?」
「あんたが、苦労するのが目に見えているから」
「それでも、好きだから結婚するっていったら?」
「よっぽどの覚悟がいるけど、大丈夫かと聞く」
「それってどんな?」
「目が見えないということは、今までどうりの普通の生活ができないから、自分と彼女の分まで、すべて面倒を見てあげる自信があるかってこと。仕事から帰って、買い物、家のこと、子どもができたら24時間ずーっと」
「あはー、大変だな」
「でも、おっ母、それでも好きだったら?」
「・・」
「かわいそう、じゃ、そんな人って一生結婚できないばー?とっても、とっても好きだったら?」
「サブロー、よく言ったね・・それを乗り越えられるのは、愛なんだよ、サブロー」
「愛はだから強いんだよ、だから愛はすばらしいんだよ、どんなものも障害とはならないんだよ」
「じゃ、もし、おれがこんなだったら結婚許す?」
「もちろん、そこまで本当におまえが心から愛して、そこまでできるという覚悟があるなら、何もいうことないよ」

 一言二言答えて終わるいつもの雑談のつもりだったが、質問して、答えても答えてもしつこく食い下がる息子に私の方が、実は思ってもみなかった結論を引き出された形だったがこんな風に答え、自分で言ってから、そうか、そうなんだね、「愛」どきどきした。そのあと、すがすがしい気分になった自分がいた。

 (絵は小学校の時息子が一番好きだった人を描いた:母の日)

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