『植物図鑑』 有川浩

2013年03月21日 20時31分25秒 | 有川浩
最近よく本を読みます。



「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です―。思わず拾ってしまったイケメンは、家事万能のスーパー家政夫のうえ、重度の植物オタクだった。樹という名前しか知らされぬまま、週末ごとにご近所で「狩り」する風変わりな同居生活が始まった。とびきり美味しい(ちょっぴりほろ苦)“道草”恋愛小説。レシピ付き。 」(BOOKデータベースより)

上の説明を読むと、何だそれってなりますよね。
まあ、有川先生なのでやってくれるだろうという期待の元、手に取ったこの作品です。

主人公は一人暮らしで働くさやか。
さやかは飲み会の帰り道に家の前の植え込みの中で倒れている青年・樹を発見する。
さやかに起こされた樹はなぜ植え込みの中で寝ていたのかを説明し、もう一歩も歩ける体力がないから家に入れてくれないかと頼まれる。
お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾のできたよい子です
ここでその発言がなされるわけです。

ふつう怪しんで一人暮らしの女子の部屋なんかに上げる人はいませんけど、樹が面白かったのと、さやかが酔っていたのと、樹がちょっとイケメンだったから拾うことに。
樹にカップラーメンを恵んださやかのため、朝早く起きた樹はさやかのため味噌汁とオムレツを作ってあげる。
その味噌汁とオムレツのあまりのうまさに、そしてちょっと気になるイケメンに、さやかはしばらくこの家に住まないかと提案することに。
なんといってもさやかは家事が苦手で、料理ができるだけで大助かりなのだった。

一緒に暮らしだしたさやかと樹は、いつからか川沿いに散歩するようになる。
そこで、野草を採取してご飯にする。最初はふきのとうや、ふきや、つくし。
そしてワラビ、クレソン、野イチゴなど。
そのどれもが樹の手により料理されると美味しくなるのであった。
そんな樹に、さやかは恋するのだった。

なんでしょうね、野草を取ってきて料理して美味しくて樹好きになって、ってのを何回も何回も繰り返している感じ。
最初のころは楽しかったけど、だんだんと飽きがきちゃうね。
ま、人によってその始まりは前後するだろうけど、俺の場合はちょっと前置きが長かったかなーという印象。
それにしても、これほどの読みやすい文章を書いていただけるのでありがたいです。なんて。
それに、この恋も一筋縄にはいかないしね。いってたら小説にならない。
これ以上言うのやめます。
気になる人は読みましょう。

★★★☆☆

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